ブログ100記事目は、トラマサの日本酒番付巡業レポート:R2BY2H(夏秋)

R2BY-2H(夏秋)の日本酒

日本酒フアンの皆さん、こんにちわ!

当記事で、『日本酒探訪』100記事目の記念すべき投稿となります。 ようやくの一区切りを迎えました。

さて、もう秋の冷やおろしも終わり、R3BYの香り豊かなフレッシュな新酒が出回るようになりましたね!

そんな状況なので、トラマサの『日本酒番付』の一環として、 R2BY夏秋の味のりしたお酒の状況や新規呑みなどの概況を整理してみました。

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R2BY2H(夏秋)巡業:初飲みとなった中四国のお酒には参った!

R2BY2H(夏秋)で呑んだ日本酒はなんと58本

まずは、R2BY-2Hの夏から秋にかけて飲んだ日本酒を表にまとめてみました。 なんと、のべ58本になりました。 

上半期41本に対して、下半期が多くなったのは4合瓶が増えたせい。  コロナ禍で外飲み需要(一升瓶)が減って、家飲み需要(4合瓶)が増えたとみています。

さて飲みまくった表の黄色マーカーは、酒米違いや種別違いです。 青色マーカーは全くの初飲みです。

 年月   酒名(県名)
2021/4
(9)
無想(新潟)、萩の露(滋賀)、残草蓬莱(神奈川)、あべ(新潟)、
大信州(長野)、桃川(青森)、風の森(奈良)、亜麻猫(秋田)、一際(鳥取)
2021/5
(10)
花邑(秋田)、信州亀齢(長野)、いづみ橋(神奈川)、天花(秋田)、天美(山口)
秀鳳(山形)、わかむすめ(山口)、而今(三重)、黒龍(福井)、上善如水(新潟)
2021/6
(10)
田酒(青森)、 醸し人九平次(愛知) 、金雀(山口)、手取川(石川)、五橋(山口)、
寒菊(千葉)、赤武(岩手)、旭若松(徳島) 、天美(山口)、作(三重)
2021/7
(9)
じょっぱり(青森)、陸奥八仙(青森)、お城山(新潟)、福小町(秋田)、
一生青春(福島)、庭のうぐいす(福岡)手取川(石川)、海風土(広島)、賀茂金秀(広島)
2021/8
(9)
今錦(長野)、ばくれん(山形)、而今(三重)、金雀(山口)、飛露喜(福島)、
福田(長崎)、高千代(新潟)、咲耶美(群馬)
2021/9
(7)
廣戸川(福島)、おだやか(福島)、而今(三重)、エクリュ(秋田)、秩父錦(埼玉)
(愛媛)、わかむすめ(山口)
2021/10
(4)
田酒(青森)、(茨城)、川鶴(香川)、大雪渓(長野)
R2BY2Hエントリーシート

初飲みは21本、注目の銘柄は 『いずみ橋』『わかむすめ』『海風土』『おだやか』『川鶴』

往きつけの酒屋さんの店員さんと馴染みになって、酒談議をしながらブログ執筆のために新規銘柄を選んでいるせいで、初飲みが増えてしまいました。

今回はなんといっても、中四国のお酒を飲む機会が増えて、その味わい深さに驚かされました。 

実は5人以内の家族経営の酒蔵さんは、愛媛や山口に多いそうです。 でも、伝わってくるその手作り感が堪らないですね

私の嗜好は、何方かと言うと米の旨みと酸でエッジがたった、味わい深いお酒に魅かれる処があります。 特に『白糀』酒母のソリッドな味わいに引き込まれてしまうのです。

また夏酒に限らず低アル原酒が最近のはやりですが、香りや深い味わいも失われていませんね。

そんな観点から、次の5点は確実に次回の日本酒番付にランクインされるでしょう。

神奈川の日本酒『いづみ橋 夏ヤゴ13』は低アルながら程良い旨味とふくみがある
神奈川の地酒『いづみ橋 夏ヤゴ13』は綺麗な口当たりで、低アルながらスッキリとした旨みとジューシーな酸味があり、輪郭がしっかりとしている逸品です。 泉橋酒造は、全量純米酒造りで半数は生酛造り。そしては全て槽搾りと伝統的な酒造りとなっています。

夫婦二人で醸す山口の日本酒『わかむすめ牡丹』はふくよかで上品な味わい
夫婦二人で醸す山口の日本酒『わかむすめ牡丹』はふくよかで上品な味わい。香り華やか、雄町らしいワイルドさを引き出しつつも、ゴージャスで気品ある仕上がり。 四季醸造で丁寧な手仕事により無濾過原酒で出荷され、山口の秘蔵酒は今大人気となっています。

広島の日本酒『富久長 海風土(シーフード)Blue』は鮮烈な酸味豊かな味わい
広島の地酒『富久長 海風土 blue』は、低アル13度と低めながら深い味わいは残されており、白ワインのようにグイグイと飲めます。高い酸味がコンセプトのため、牡蠣をはじめとする魚介類の料理や、白カビのチーズなどが合います。

福島の日本酒『おだやか 純米吟醸 冷やおろし』は豊饒な酸味の利いた味わい
福島の日本酒『おだやか 純米吟醸ひやおろし』は白糀酒母による豊饒な酸味の利いた味わいです。 自社田での酒米を主体に、仕込みの全量を農薬・肥料を用いない自然米で醸され、山の伏流水と井戸水で見事に『米の風味』が表現されています。

オリーブ酵母の軽快な酸味がすばらしい香川の日本酒『川鶴130周年記念酒/知新』
オリーブ酵母で醸された香川県川鶴酒造の『川鶴130周年記念酒/知新』。この酵母は、オリーブの実から4年の歳月をかけて選抜されたもの。ぶどうやライムのような爽やかな香りに、軽快な酸味と少しの苦味が効いて、白ワインのような瑞々しさがあり、バランスも抜群です。
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R1BYの日本酒番付・幕内組の今回評価

三役・上位陣はほぼ安泰、新政や而今の安定した酒質は流石です

新型コロナが広まって早1年半が過ぎ、日本酒業界は全体的に1割から2割減の影響があったでしょうか。 酒米の作付や在庫・生産調整も大変だったことと思います。

そんなせいか、超人気銘柄も店頭で入手できる機会が増えた気がしますね。

さて、それでは上位陣の味わいはどうだったのでしょうか。

東横綱 新政・ラピス/エクリュ/陽乃鳥/亜麻猫

亜麻猫と陽乃鳥は久しぶりに飲みましたが、滋味深いワインのようです。エクリュは木桶造りとなって、とてもキレイに仕上がっていますね。スタンダードなのに透明感のある流麗な味わい、もう他のお酒は蔵元の趣味かと思えてしまいます。

西横綱 而今・純米吟醸/吉川山田錦、千本錦、特純/八反錦

今回は広島の千本錦と吉川山田錦で、共に純米吟醸。どちらもふっくらとした旨みとジューシーな酒質で、抜群のバランス。特純/八反錦も含め3本の而今の火入れ酒は、正に横綱の味わいでした。

西横綱 作・純米吟醸/雄町

これまでの紙ラベルをやめて、ボトルプリントした新デザイン。 上品でフルーティ、ジューシーな酸味の味わいは、世界に君臨する王者の風格です。

東大関 飛露喜・特別純米

定番の純米吟醸ではなくて、今回は特純/五百万石の火入。ほのかな甘みとまろやかな苦味が綺麗な味わいとなって、飲み飽きしない会津の酒の大看板ですね。

西大関 醸し人九平次・La Maison/山田錦

アルコール度数14%台の家呑み酒、定番の雄町はわずか数ヶ月で完売。こちらは兵庫県黒田庄産山田錦を使用しています。 精米歩合は不明ながら、軽快で酸をベースにした上品な低アルの飲みやすい酒質はさすがです。 

東関脇 くどき上手・虹色ばくれん/超辛口大吟醸/出羽の里

くどき上手のセカンドブランド、それも限定品の『虹色ばくれん』は、昨年登場の『夏ばくれん』『秋ばくれん』に続く第3弾。 マスカットを思わせる香りに瑞々しい口当たり、切れ味抜群の後味は、さすがくどき上手らしさを感じさせてくれます。

東関脇 信州亀齢・純米吟醸/ひとごこち

酒米は長野県産ひとごこち、火入れながらさわやかな香りで、微発泡の軽快な口当たりとキレの良さは夏向き。 相変わらずのバランスの良さが光ります。

西関脇 金雀・伝承山廃造、秋上がり

今年も変わらず、『山廃造』は熟成酒のような深いライスワインの味わいは健在です。 また『秋上がり』はまろやかさが一段と増した艶やかな味わい、日本酒フアンの心をつかんで離しません。

東小結 赤武・純米/夏霞

酒米は吟ぎんがで、爽やかな香りにやさしい飲み口、滓が絡むと旨みと酸味が程よく広がります。  夏酒仕様ですが輪郭がしっかりしており、造りが一段と進化していますね。

西小結 黒龍・純米吟醸/夏しぼり

黒龍の夏しぼりは生詰め、兄弟ブランド『九頭龍』純米から純米吟醸にランクアップしたお酒です。 フルーティな香り、口当たりは芳醇でスムースな喉ごしは高級感満載。 進化した味わいはさすがですね。

幕内・下位の注目銘柄は『賀茂金秀』『田酒』『大信州』『一生青春』『手取川』

さて、幕内の銘柄には今期飲んでいない銘柄もあって、来季に向けて調整しながら評価していきたいと思います。

新規銘柄は先に5点ほど注目銘柄を上げましたが、他にも5点くらい取り上げたい銘柄がありました。 おそらく次回の番付編成で悩むことになりそうです。

それでは、下位の注目銘柄を5点ほど紹介します。

西前頭2枚目 賀茂金秀・特純13 

アル度13の生原酒で、飲み疲れしないまさに今時のお酒。 フレッシュさやお米の旨みそのままに、優しい喉越しで、広島酒を牽引しています。

東前頭4枚目 田酒・特純、純米吟醸/秋田酒こまち

定番酒の特別純米はいつもよりスッキリ味、辛みが少なく綺麗になり過ぎ。 純吟秋田酒こまちもよりスッキリで、酒質が上がっていますね。 あとは、バブル酒を何とかして欲しいところ。

東前頭10枚目 大信州・ヒカリサス

新仕込み蔵で、より味わいが深くなったヒカリサス。 洗練された香りと、辛口ながら旨みのある瑞々しい酒質は、今後も進化を続けるに違いありません。

東十両 一生青春

曙酒造の二枚看板、天明と一生青春。 前回番付は幕内陥落となっていましたが、会津の酒旅で再び透明感のある優しい味わいの酒質に出会い、感動しました。

西十両 手取川・白い山廃純米、純米大吟醸 

メロン系の香りの活性にごり酒の山廃純米は、夏酒にピッタリの爽快なお酒でした。 純米大吟醸も清らかな香りと、爽快なキレと甘みのバランスが抜群です。

まとめ

皆さん、いかがでしたでしょうか?

昨年は酷暑、酒米は固く出来上がったにもかかわらず、しぼりたて同様夏越し酒や冷やおろしの出来栄えも、大変素晴らしい味わいでした。 

地域的には、R2BY鑑評会金賞数1位となった長野県の『大信州』『信州亀齢』に、透明感のある酒質の中にも力強い米の旨みを感じました。 

そして同じく金賞数上位となった新潟酒、ネオ淡麗辛口といわれる味わいの『無想』などに、変化を予感させる驚きがありました

さて、私の飲みのペースでは『日本酒番付』の年度ごとの更新は不可能ですので、今年は改訂いたしません。 次年度にご期待ください。

それでは皆さん、次回の巡業レポートを楽しみにしてください。

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