トラマサの日本酒番付巡業レポート:R2BY1H(冬春)

日本酒フアンの皆さん、こんにちわ!

去年の秋には二年ぶりに日本酒番付を改訂しましたが、季節の移ろいは早く、桜もおわりツツジの咲く季節となりました。 店頭からは花見酒がなくなり、まもなく夏酒が並び始めます。

そんなわけで、今年の日本酒の造りの状況や新規呑みなどの概況を、相撲巡業よろしく整理してみました。

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R2BY1H(冬春)巡業の初呑みレビュー

R2BY1H(冬春)で呑んだ日本酒はなんと41本

まずは、R2BYで呑んだ日本酒を表にまとめてみました。 なんと、のべ41本になりました。

黄色マーカーは新規銘柄(酒米違い)です。 青色マーカーは全くの初飲みです。

 年月   酒名(県名)
2020/11
(8)
花陽浴(埼玉)、賀茂金秀(広島)、陸奥八仙(青森)、澤ノ井(東京)、
無我(山形)、闇鳴秋水(『栄光富士』山形)、Takachiyo(新潟)、黒龍(福井)
2020/12
(11)
豊盃(青森)、荷札酒(新潟)、鶴齢(新潟)、寒菊(千葉)、赤武(岩手)、
亀泉(高知)、ちえびじん(大分)、光栄菊(佐賀)、くどき上手(山形)、
而今(三重)、信州亀齢(長野)、十四代(山形)
2021/1
(9)
田酒(青森)、亀齢(広島)、飛露喜(福島)、会津娘(福島)、天美(山口)、
鍋島(佐賀)、義侠(愛知)、鼎(長野)、黒龍(福井)
2021/2
(8)
獺祭(山口)、鳳凰美田(栃木)、寒菊(千葉)、会津宮泉(福島)、金雀(山口)、
醸し人九平次(愛知)、No6(秋田)、羽根屋(富山)
2021/3
(8)
ソガペールエフィス(長野)、エクリュ(秋田)、久保田(新潟)、飛露喜(福島)、
綿屋(宮城)、金水晶(福島)、黒龍(福井)、鍋島(佐賀)
2021/4
(7)
ラピス(秋田)、花陽浴(埼玉)、射美(岐阜)、亀泉(高知)、陽乃鳥(秋田)
亀齢(広島)、光栄菊(佐賀)
R2BY1Hエントリーシート

初呑みは6本、なかでも『亀泉』『ソガペールエフィス』『天美』は秀逸

シートをまとめてみて、意外と少なかったという印象が初飲みの数。 原因は定番といいますか、トラマサの『日本酒番付』の上位銘柄をどうしても手にしてしまうのです。

7回手を出せば、やっと1回が新規ものということですが、皆さんはいかがですか? 

そんな新規組の中から、次の三点『亀泉』『ソガペールエフィス』『天美』は特に秀逸でした。 間違いなく次はランクインしてくるでしょう。

初呑みのレビュー記事は、以下の通りです。

高知の日本酒『亀泉CEL-24』は酸味と甘味が絶妙、 まるで白ワインの味わい!
高知の『亀泉酒造』さんは、県産の米、酵母と水にこだわった酒造りを目指し、バラエティーに富んだ色々なタイプの酒を醸しています。この『CEL-24』は、パイナップル様の吟醸香が華やかで、甘酸っぱい味わい。アルコール度は低いのでとても飲みやすいです。 

長野の幻の日本酒『ソガペールエフィス』は香り穏やか、上品な酸味とシャキっとした切れ味
長野の幻の日本酒『ソガペールエフィス』は香り穏やか、上品な酸味とシャキっとした切れ味です。国内では数少ない5つ星のワイナリーが醸す日本酒は、単一米思想による美山錦のみで、1号~6号までの酵母違いで全量生酛造り。完全無添加の超自然派日本酒です。

山口の新蔵『天美』は設備も新しければ、味わいもラベルもお洒落でスマート
山口の新蔵『天美』は、味わいもラベルもお洒落でスマートなお酒です。2018年に事業承継で『長州酒造』で再スタート、酒蔵も設備も刷新し、ようやく2020年11月初出荷を果たします。甘味と酸味のバランスのよい、キレのいいお酒に仕上がっています。

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R1BYの日本酒番付・幕内組は酒質の進化が目立つ

先のエントリーシートによれば、実は2回以上購入している銘柄が8つあります。 理由は、入手しがたき銘柄であるため見つけたら思わず手にし、そしてトラマサ好みということになります。

それでは早速、上位陣から見ていきましょう。

三役・上位陣はさすがの酒質にますます磨き

まず西の三役・上位陣で今年まだ飲んでいないのは『作』と『悦凱陣』、東では『楽器正宗』。 購入しそびれてしまい、チャンスを外すと中々入手できません。 

それでは、R2BYの上位陣の味わい、どう進化しているのか見ていきましょう。

東横綱 十四代・本丸秘伝玉返し

年末の忘年会は、而今、信州亀齢、くどき上手とお手合わせでした。十四代は本醸造でも上品で旨みがあります。不動の天下一品の酒質は変わらずです。

東横綱 新政・No6/ラピス/エクリュ/陽乃鳥

生酒No6は、ますます滋味深いワインのようです。カラーズは木桶造りがこなれてきてとても綺麗に仕上がっていました。

西横綱 而今/特別純米火入れ

而今の火入れ酒はフレッシュさが失われておらず、呑み飽きしない上品な酒質で、米のボリュームのある旨みは健在でした。

東大関 飛露喜/純米吟醸

定番の純米吟醸/黒ラベルを2回も購入、優しい吞み口でやや中辛な味わいは、飲み飽きしない会津の代表看板ですね。

東大関 会津宮泉/純米酒

寫楽の兄弟銘柄もすっかり大人びて、お米の旨みとジューシーな酸味はとてもバランスよく仕上がっています。

西大関 醸し人九平次うすにごり

酸をベースにして上品で飲みやすい酒質は変わらず。 生らしい香りも少なめで、ボリューム感もなく爽やか。 とにかく五味すべてのバランスがいいですね。

西大関 鍋島/純米吟醸・五百万石 /裏鍋島・山田錦

五百万石は、甘いメロンのような香りとスッキリした味わい。裏鍋島は、山田錦の上品な香りと優しい甘さの余韻が素晴らしい。 間違いない仕上がりでしたね!!

東関脇 信州亀齢/純米吟醸生

酒米は美山錦。さすが信州の蔵だけあって、美山錦はお手の物。フレッシュで青リンゴのような爽やかな香りと、ジューシーな味わいが印象的でした。

東関脇 くどき上手/純米大吟醸生

山田錦で醸されていますが、意外に甘口ではなくすっきりした飲み口です。しぼりたて生らしく華やかな香りは素晴らしく、くどき上手らしさを感じさせてくれます。

西関脇 金雀/純米吟醸生

今年も変わらず、瑞々しく爽やかな香りと軽やかな酸と甘みのバランスは健在です。西のライスワインと言った感じはさすがでした。

西関脇 獺祭/純米大吟醸45寒造早槽生

スタンダード45の冬限定バージョン。飲んだのは生で、火入れタイプに比べて華やかで濃い旨味、奥行きのあるボリューム感があります。初心者は生酛/火入れタイプがいいでしょう。

東小結 赤武/ニューボーン純米生

純米酒でありながら果物のようなフレッシュな香りとジューシーな味わい。生の微発泡感と軽くすっきりした味わいは、ますます洗練されている印象です。

西小結 黒龍/垂れ口 /垂れ口純吟 /春しぼり

黒龍しぼりたては本醸造の垂れ口、今年は上質の絹を纏ったような滑らかな味わい。続いて造りのリズムが整った純吟は、淑やかな味わいの後はいつものキリッとした輪郭が見えます。春しぼりはその中間。 特に本醸造は進化した味わいでした。

お気に入りの日本酒はこちらでどうぞ。

下位陣の注目銘柄はこれ!『加茂錦』『花陽浴』『射美』『亀齢』『亀泉』

さて、上位を伺う銘柄は多々あるなかで、次の銘柄がとても印象に残りました。 次回の日本酒番付では、ランクアップ又はランクインとなるに違いないでしょう。

東前頭筆頭 花陽浴/美山錦 /雄町

昨年は吟風と山田錦で番付を落としてしまいました。 今年は初っ端の美山錦、そして中堅で雄町と、安定した華やかな香りと旨み、濃厚な味わいが戻ってきました。

東前頭三目 加茂錦荷札酒/黄水仙

荷札酒は年々進化しており、もはやこの番付は恥ずかしいくらいになっています。低アル・原酒・無濾過のキーワードなら新政と双璧でしょう。

射美

王冠には日本一小さい酒蔵の表記、親子二人で醸されています。オリジナルの酒米『射美の誉』と揖斐川の伏流水、蔵付き酵母でテロワールを表現したお酒は、フルーティで甘美な味わい。

亀泉

辛口の高知のお酒の中にあって、白ワインのような甘酸っぱい酒質。 低アルコールで飲みやすく誰にもでも受け入れられるお酒です。 思わず2度のみしました。

亀齢

純米無濾過生92は、驚きの透明感のある飲み飽きしないスッキリ味。 純米80生は、輪郭のある味わいです。じつは悦凱陣の元杜氏西垣さんの挑戦酒と聞いて納得です。 イケてます。

お気に入りの購入はこちらでどうぞ。

 

まとめ

皆さん、いかがでしたでしょうか?

昨年は酷暑、酒米は固く出来上がったことでしょう。 にもかかわらず、お酒の出来栄えは素晴らしい味わいです。 間違いなく酒造技術は向上しています。

後は、需要の盛り上がりですね。 皆さんお家のみで、そしてお取り寄せの産直新鮮素材で一杯やりましょう!!

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