2021秋 旨みが乗った『夏越し酒』『ひやおろし』おすすめベスト10

2021 ひやおろし

皆さん こんにちわ!

今年の夏は例年に比べて猛暑は影を潜めて、長雨でうんざりしましたね。 秋も深まりが早いかと思いきや、暑さが復活。

そんな時は、旨みの乗った『夏越し酒』『ひやおろし』をうんと冷やして、あるいは常温でくいっとやりたいですね! 

そこで今日は、昨年に続いて秋が深まった新酒シーズンまでの間に、秋限定の美味しい『夏越し酒』『ひやおろし』を紹介します。 

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コロナ禍で『ひやおろし』の在庫は少なめ、今年は『しぼりたて』がてんこ盛り状態か!

『ひやおろし』とは、冬から春先に出来上がったお酒を一度だけ火入れし、夏の暑さで品質変化しないように涼しい蔵で保存したもの。

ことしは残暑が影を潜め、昨年にも増して8月の終わりにはお酒屋さんの店頭に多くの『夏越し酒』『ひやおろし』が早くも並びました。

これまでもお伝えしてきましたが、コロナ禍の酒造りも2年目となって、酒米づくりも酒造りも2割がたは落ちている様子。

心配されたコロナの勢いが収まり、経済の動きも正常化する中で在庫も少なめなため、各酒蔵の新酒シーズンが早まり、『しぼりたて』が一斉に出てくるのではと見ています。

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2021おすすめの『夏越し酒』『ひやおろし』ベスト10はこれ!

さて今年の『夏越し酒』『ひやおろし』ですが、昨年とは趣向をかえて選んでみました。 ちなみに、昨年の紹介記事はこちらです。

秋限定の旨みが増したおすすめの『ひやおろし』ベスト10はこれ!
秋に旨みが増すひやおろしベスト10は、『作ひやおろし』『出羽桜ひやおろし山廃』『五橋ひやおろし』『黒龍吟醸ひやおろし』『金雀秋上がり』『赤武純米ひやおろし』『真澄純米吟醸ひやおろし』『大七生酛純米』『富久長秋桜』『鼎純米吟醸秋上がり』です。

さて、今年のスタートは早くて8月の中頃から。 初飲みもありましたが、これならおすすめできると思った銘柄を厳選してみました。

まずは、トラマサの日本酒相撲番付上位に鎮座する銘柄から紹介します。

新政・エクリュ

今年は、カラーシリーズのエクリュ、ラピス、そして陽乃鳥や亜麻猫、そして生酒のNO6など多くを飲んできました。 カラーズは扁平精米、木桶仕込み、13度で醸されたラインですが、一番スタンダードな『エクリュ』こそ一番透明感を増し、さらに複雑な酸味を表現しているのではないでしょうか。 もうこのお酒だけでよくって、他は蔵元の趣味かと思いたくなるほど磨きがかかってきました!

■原料米:あきた酒こまち ■精米歩合:60% ■アル度数:13度 ■純米酒:火入れ

参考記事:酒蔵探訪:『新政酒造』は、全量純米、生酛造り、そして酒米は自社栽培!

而今・吉川山田錦

而今は、これまで毎年のように年末に飲んできましたが、今年の初秋は千本錦、そして吉川山田錦と巡り合えました。 酒米の種類違いはどちらも甲乙つけがたく、ましてや他のお酒は太刀打ちできず、至福な時間が流れていきました。 このお酒は、いつもながらやや甘めの味わいがあるもののキリッとした酸が存在感を示し、後味を締めていますね。 バランス感抜群です。

■原料米:吉川町特A山田錦 ■精米歩合:50% ■アル度数:16度 ■大吟醸

参考記事:三重の日本酒『而今 特別純米生』は甘みと酸のバランスが秀逸

さて続いては、こちら『飛露喜・特別純米』と『田酒純米吟醸・秋田酒こまち』です。 どちらも、説明の必要がないくらい、奇をてらうことなく王道を貫くお酒です。

飛露喜・特別純米

いつものブラックラベル・純米吟醸は今年3本飲みました。 そして秋のひやおろしは特別純米・火入れです。 もともと飛露喜はやや辛、生を飲む機会が昔は多かったのですが、最近はもっぱら火入れ酒。 穏やかな香りと引き締まった後口は、会津人の気風が感じられますね。

■原料米:国産米 ■精米歩合:60% ■アル度数:15度 ■純米酒:生詰

参考記事:福島の地酒『飛露喜 特別純米』はほのかな甘みと円やかな苦味が綺麗な仕上がり

田酒・純米吟醸・秋田酒こまち

昨年に引き続き『田酒純米吟醸・秋田酒こまち』の飲み口は、純米吟醸らしい香りと田酒本来のやや辛の味わいが、しっくりと秋の訪れを告げていますね。 夏は、定番の『田酒 特別純米』を飲みましたが、純米吟醸は時代に合わせた香り系に少しシフトした感じ。飲み飽きせず後味も締まっていいですね。

■原料米:国産米 ■精米歩合:60% ■アル度数:15度 ■純米酒:生詰

参考記事:青森の日本酒『田酒 純米吟醸秋田酒こまち』はみずみずしい口当たりも艶やかな旨み

『なんだいつもの有名どころで、しかも手に入らないじゃないか』と言われそうですが、意外と酒販店で入手できましたね。

飲食店さんは時短営業や酒類の販売自粛なので、家呑み需要の酒販店に多く流れたのでしょうか。 でもいつもどおり変わらず旨くて、そして味わいはますます進化しています!

それでは続いて初飲みのお酒のなかから、とても綺麗な味わいのひやおろしを発見しましたよ。

昨秋の『五橋・トラタン』もそうでしたが、山田錦の等外米によるコスパ抜群のお酒は『福田』。そして福田同様、透明感のある落ち着いた味わいの『廣戸川』を紹介します。

福田・等外米

酒米は台風被害を受けた山田錦の等外米を使用、故に分類は普通酒となっています。 もちろん造りに抜かりはなく、麴甘酒4段仕込で淡い甘味が加味され、アルコール度数14度原酒ながらも米の旨味と甘味を感じられる仕上がりとなっています。 抜群のコスパではないでしょうか。

■原料米:山田錦100% ■精米歩合:70% ■アル度数:14度 ■普通酒:生詰

参考記事: 本土最西端の酒蔵が醸す日本酒『福田』は淡い甘みのスッキリ味

廣戸川・純米

若き杜氏が醸す円みのあるバランス良い味わいは、近年鑑評会で高い評価を受けています。 立ち香は穏やかながら、滑らかな酒質はスイスイと盃がすすみます。 色づき始めた山々に染めあげられたかのように、開栓して3日目あたりが落ち着いて旨いですね。

■原料米:夢の香 ■精米歩合:65% ■アル度数:16度 ■純米酒:火入れ

参考記事:世界一の米を生む村の日本酒『廣戸川 秋あがり』は円やかで旨みのある味わい

そして、最近造りが増えている焼酎酵母の『白糀』を使った『おだやか冷やおろし』。そしてこの秋一番味のりした、群馬県は中之条の『咲耶美(さくやび)秋あがり』です。

ともに初飲みながら、驚きを隠せませんね。 秋にふさわしい豊饒な味わいが堪りません。

おだやか・純米吟醸・冷やおろし

白糀酒母による豊饒な酸味の利いた、瑞々しいワインのような味わいです。 自社田での酒米を主体に、仕込みの全量を農薬・肥料を用いない自然米で醸され、山の伏流水と井戸水で見事に『米の風味』が表現されています。

■原料米: 有機栽培『五百万石』 ■精米歩合:60% ■アル度数:15度 ■純米吟醸:生詰

参考記事:福島の日本酒『おだやか 純米吟醸 冷やおろし』は豊饒な酸味の利いた味わい

咲耶美・秋あがり・純米吟醸

9号酵母を使用した、フレッシュさが残る直汲みを瓶火入れした生詰め酒です。 ぶどうのようなフルーツの香りがあり、酸味と甘旨みのバランがとてもいいです。そしてきりっとした後口もいいですね。 近年人気が出てきましたが、取扱店が少なく入手困難な銘柄です。

■原料米:美山錦 ■精米歩合:58% ■アル度数:16度 ■純米吟醸酒:生詰

最後に冷やおろしではないのですが、一年を通じて小仕込みで丁寧に仕込まれた生酒を紹介します。

ローカルな自然の中で夫婦で醸す丁寧な酒造りで、まさに『愛情造り』な芳醇な味わいのお酒、『わかむすめ』のニューフェイス『瑠璃唐草』

そして変わり種の『オリーブ酵母』を使った『KAWATURU130周年記念酒』を紹介します。

わかむすめ・瑠璃唐草

瑠璃唐草とはネモフィラの和名で、ちょっと季節があってないかな。 いつもよりか派手さはないものの、梨のような香りにやや辛口の味わいで、爽やかなリンゴ酸が後口を締めます。 どんな苦しいことがあっても、夫婦で乗り越える酒造り。 徳地の優しい山奥の風景が、お二人を見守っているのでしょうか。

■原料米:国産米 ■精米歩合:60% ■アル度数:16度 ■純米酒:純米吟醸生

参考記事:夫婦二人で醸す山口の日本酒『わかむすめ牡丹』はふくよかで上品な味わい

KAWATURU/SINCE1891/130周年記念酒

■原料米:香川県産山田錦 ■精米歩合:65% ■アル度数:15度 ■純米酒:生 ■酵母:さぬきオリーブ酵母 

川鶴酒造130周年の記念酒、なんと数量限定600本! 使用酒米は地元契約農家が作る山田錦、そしてさぬきオリーブ酵母を使ったオール香川。 醸造技術の原点に立ち返り、生仕込みのチャレンジ酒です。 香りは果実のような上品な香り、そして、深みのある酸味が利いた味わいです。

参考記事:オリーブ酵母の軽快な酸味がすばらしい香川の日本酒『川鶴130周年記念酒/知新』

ひやおろしと合わせる料理なら、松茸で決まり!

さて、秋の美味しい食べ物といえば、日本酒と合わせるなら『松茸』で決まり。 

今回は、長野県の下伊那郡豊丘村の『浅井商店』さんhttp://www.e-matsutake.com/を紹介します。 浅井さんは、鮮度重視、産地限定、品質管理にこだわって、良質の松茸販売をされています。

その浅井さんが推奨されている、松茸料理を作ってみました。

松茸ご飯とおすまし
トラマサ
トラマサ

イヤー、参りました! 上物には中々手が届きませんが、コロや訳アリ品なら量重視で美味しくいただけます。 本物の香りと味わいは、お刺身が格別ですね。 あと写真は撮り忘れたけど、しゃぶ鍋。 而今の味わいも負けておらず、気が付けば空に・・・

まとめ

皆さんいかがでしたでしょうか?

昨年紹介の銘柄と被らないようにしましたが、もちろんその銘柄も飲んでいますよ。 『金雀秋上がり』も、みごとに豊潤な味わいに仕上がっていました。

 

そして今年のズバリおすすめのひやおろしは、『おだやか』『咲耶美』、そして『KAWATURU』の3つです。

それでは皆さん、次は新酒しぼりたて特集です。 ブックマークして是非ご覧ください。

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