青森の日本酒『田酒 純米吟醸秋田酒こまち』はみずみずしい口当たりも艶やかな旨み

皆さん、こんにちわ!

今回ご紹介するのは、青森県の西田酒造店が醸す『田酒 純米吟醸 秋田酒こまち』です。

西田酒造店と言えば、みちのく青森市では唯一の酒蔵。 いまや『田酒』は幻の酒とも呼ばれ、入手困難なお酒になりつつあります。  

それでは早速ご紹介しましょう。 青森県の『田酒』どんな味わいなのでしょうか?

スポンサーリンク

『田酒 純米吟醸秋田酒こまち』は、みずみずしい口当たりも艶やかな旨み

しっかりした旨みに酸味のバランス良く、余韻のふくらみがいい

《原料米》秋田酒こまち

《酵母》不明

《精米歩合》50%

《日本酒度》不明 《酸度》不明

《アルコール度》16度、1回火入れ

《お値段》 1800ml 3960円(税込)

西田酒造店は青森市油川漁港に位置し、仕込み水は『外ケ浜(津軽街道島東海岸一帯)』の大浜と呼ばれるところから湧き出る酒造りに適した軟水を使用しています。

八甲田山系の伏流水なのですが、すっきりした味わいの中にどことなく艶やかな旨みが広がる田酒の味わいの秘密は、このお水にあるのでしょうか?

田酒は酒米にこだわったしっかりとした米の旨み、ふくらみが感じられる

『田酒』は名前の通り、田んぼの米のみを使う酒ということで、純米酒造りにこだわっています。 

西田酒造店は、幻の酒米となっていた青森県が開発した酒米『古城錦』を復活させるなど、地元産の酒造好適米にこだわった酒造りをしています。

そんな訳で地元米を中心に多くの酒米が使われていますので、ちょっと纏めてみました。

  種 別酒 米出荷時期  酒 質
純米大吟醸斗瓶取山田錦12月華やかな香りと、上品かつ繊細な味わい
純米大吟醸山廃山田錦11月気品のある吟醸香と厚みがあってバランスのよい味わい
純米大吟醸4割5分山田錦10月上品なフルーティーな香りとしっかりとした旨味
純米大吟醸百四拾華想い5月まろやかなふくらみと華やかな吟醸香
純米大吟醸古城乃錦古城錦冬季調和のとれた芳醇な味わいとすっきりとしたあと味
純米吟醸山田錦10月華やか艶やかな香り、甘味を基調とした深みのある味
純米吟醸彗星6月白桃のような香りで、甘酸のバランスがいい
純米吟醸華想い5月まろやかなふくらみと華やかな吟醸香
純米吟醸古城錦1~2月ほんのりとした香り、柑橘系のような酸味でスッキリした味
特別純米山廃華吹雪冬季しっかりとしたコク、山廃仕込みならではの独特の旨味
特別純米華吹雪通年辛口ながら、旨味とコクを感じさせる飲み飽きしない味
田酒ラインナップ

そんな酒米の中でこの『秋田酒こまち』は、みずみずしい口当たりの中にも艶やかな旨み、すっきりとしたキレのある喉ごしです。 香りも華やかで、女性にも向いていますね。

田酒のスタンダードは『特別純米/華吹雪』の辛口ながら、旨味とコクを感じさせる飲み飽きしない味がイメージに湧いてきますが、酒米違いで味わいの変化があって色々楽しめますね。

田酒純米吟醸秋田酒こまち
 田酒純米吟醸/秋田酒こまちの感想と評価
  • 香りは華やか、みずみずしい口当たりも艶やかな旨み、すっきりとしたキレのある喉ごし。 爽酒旨口系
  • 純米吟醸なら『百四十』の酒米『華想い』が、まろやかなふくらみと華やかな吟醸香がありおすすめです。
  • 秋田酒こまちで3960円はちょっとお高め。 コスパなら『田酒特別純米』か『喜久泉』がいいかな。
  • 総合評点 8.4点   ※あくまでも私個人の感想です。

スポンサーリンク

青森の日本酒『田酒 純米吟醸/秋田酒こまち』と今夜の肴

『田酒』は米の旨味が生きた旨口の純米酒なので、料理との相性は抜群。 

魚料理はもちろんのこと、肉料理や鍋物、煮物などとの相性もよく、和食以外の料理やデザートともマッチします。

今日は、新物の秋鮭の焼き物で頂きました。 程よい脂身で酒杯がぐんぐんと進みますね。

秋鮭
秋鮭

西田酒造店の紹介

『田酒』とは田の酒という意味で、先代社長が混ぜ物のない昔ながらの酒を造りたいと発起し、1974年に純米酒限定ブランドとして立ち上げられました。

それまでの主力商品の三増酒を全廃し、1本2000円を超える価格で販売するも泣かず飛ばずの7年目。 雑誌『特選街』のうまい酒コンテストで日本一になり、翌年は燗酒部門でも1位と、ようやく人気は全国区となります。

しかしながら、西田酒造店は需要が高まっても石高を増やさず、昔ながらの手造りと原料の米にこだわり、丁寧な酒造りが続けられています。 幻の酒も致し方ありませんね。

その造りはすべてのもろみを開放サーマルタンクで仕込み、ヤブタを2台に増設して上槽の最適期に搾っているそうです。 旨みのある酒をつくりたいとの方針から、炭濾過はなされていません

また、2018年2月からは全商品パストライザーによる1回火入れで、冷蔵庫での瓶貯蔵となっています。

 西田酒造店の概要
  • 1878(明治11年)創業。 蔵元西田司社長は5代目。約2700石と人気の割に造りは少ない。
  • 昔ながらの手造りと原料の米にこだわり、丁寧な酒造りが方針。 旨味とコクを感じさせる飲み飽きしない酒質が特徴。
  • アル添酒ブランド『喜久泉』は淡麗かつ軽快な味わい。醸造アルコールの量を必要最低限に抑え、醸造用糖類は一切使用していません。
  • 全国新酒鑑評会成績はここ10年でH25年を除き金賞受賞。
  • 酒造見学は不可。

まとめ

3年の開発期間を経て『田酒』シリーズが世に出て、はや46年の歳月。 その間に開発された青森オリジナルの酒米も3種類に及び、他にも北海道、秋田などのオリジナル酒米が使われています。

黒ラベルのスパークリング・サケは、田酒のマークがなければどこの酒蔵の日本酒なのか、全くわかりません。 プレミアム酒にも、大きな流れの変化が来ているのでしょうか?

それでは皆さん、今回はこれで失礼します。

タイトルとURLをコピーしました