皆さん、こんにちわ!
今回は、秋田県は白神山地、あの秋田音頭にも歌われている『八森』にある山本酒造店の『山本ドキドキ』を紹介します。
前回紹介しました新政さんらと組む『NEXT5』のメンバーである蔵元は、ビートルズやハーレーを好むアメリカン・イージーライダー。 そんな蔵元が醸す日本酒に胸がときめきます。
それでは早速ご紹介しましょう。 秋田の『山本ドキドキ』どんな味わいなのでしょうか?
『山本』は、白神山地の湧水で醸したした瑞々しいお酒
特長1 白神の湧水で育ったコメと清冽な水で醸す
山本酒造店さんは日本海の海岸近くにあるため、仕込み水は世界遺産白神山地の中腹に湧き出る自然水を3キロの自家水道を引いて酒造りに使用しています。 なんでも、村人総出で手掘りしたとか。
またこの酒蔵もやはり酒造りは米作りからと、自社田で蔵人たちが減農薬(半分は無農薬・無化学肥料)で栽培を行っています。
自社田の水は仕込み水と同じ水源から引かれており、米もお酒も同じ軟水を使用しています。
勿論のことなんだけど、田圃の耕し、草取り、朝夕の水管理など日常の手間は大変そうだね。
《原料米》秋田米
《酵母》非公開
《精白歩合》55%
《日本酒度・酸度》表示なし
《アルコール度》15度
《お値段》1800ml 3380円(税込)
山本のお酒は多様な酵母を使用、ドキドキは香り系の酵母で爽やかな夏を演出
山本酒造店さんは、華やかなリンゴ系の香りがするカプロン酸エチル系の酵母ではなく、バナナ系のシックな香りが出る酢酸イソアミル系の酵母を中心に据えています。
でもこの『山本ドキドキ』は、リンゴ酸を3倍多く生成する特殊な酵母で仕込んでいるそうで、シリーズではちょっと異色。 夏酒仕様ということでしょうか。
酵母名は非公表ながら、アルコール度を原酒で15度台に仕上げた上で一割の加水にとどめています。 しっかりとした味わいを残しながらも、夏でも飲み疲れしないウマさを実現しているそうです。
酒米や酵母は違えども、華やかな香りで南国を想わす様なフルーティー感と爽やかな喉ごしは、どことなく新政No6と見紛うかのような味わいです。
山本シリーズでは以下のような酵母が使用されていますが、多彩な酵母の使い手ですね。 ピュアブラック=秋田酵母12号、ミッドナイトブルー=こまち酵母R-5、サンシャインイエロー=セクスイ山本酵母、ストローベリレッド=AKー1、 和韻=ワイン酵母+UT-2
秋田の日本酒『山本ドキドキ』と今夜の肴
『山本ドキドキ』とマリアージュする今夜の肴は『ゴーヤ・オクラの夏野菜炒め』です。 ゴーヤの苦味がいいスパイスとなっています。
『ドキドキ』って、湘南の夏をイメージしてネーミングしたらしいのですが・・・・ ひょっとして酵母を変えたので社長の心の動揺なのでしょうか?
冷たーい白神の清冽な仕込み水が、喉元を爽やかに通り過ぎていきます。
山本酒造店の紹介
山本酒造店さんの6代目社長山本友文さんは、米国ミシガン州の大学で機械工学を学んだ後、東京で音楽プロダクションで働いていました。
そして、32歳の時に蔵元に呼び戻された時は業界は低迷。 蔵の生産は全盛期の10分の1に落ち込み、経営は相当苦しかったそうです。
友文さんは早速立て直しとばかり、全国各地の地酒専門店に売り込みを掛けますが、取扱いには応じて貰えません。 そこで自ら醸す酒造りを目指し、杜氏制を廃止します。
さらに蔵の個性を出すため、アル添なしの『全量純米造り』とします。 そして華やかな香り酵母でなく、シックな香りが出る酢酸イソアミル系の酵母を中心に据えたのです。
造りに続いて、伝統のブランド名『白瀑』のリニューアルではなく、新しく立ち上げたブランドが『山本』。 そのシリーズの名称がとてもユニークで話題なんです!
極め付けは子供さんの野球チームの応援用(勿論大人のためです)に、『ツーアウトフルベース』『逆転サヨナラ満塁ホームラン』など奇想天外の商品も。 ネーミングやラベル・カラーリングなど微笑ましくも大丈夫かと心配、いえ心配無用ですわ!
また、友文さんは新政などで構成する『NEXT5)』で醸造技術を磨く一方で、最新の醸造装置や瓶詰装置の導入に余念がありません。
さらには、最新鋭の精米機などの農業機器も充実する農醸一貫体制を整備しています。
麹室には、驚きのお掃除ロボットと床拭きロボットを入れて、品質管理にも目を光らせます。
まとめ
とても個性的な『山本』シリーズのお酒。 地元ならずも全国や海外のファンが増えて大忙しの近況でしょうか。
ビートルズもいいけど、リズミカルな『秋田音頭』もいいですよ。 外国のお客さん来らしたば、秋田の唄と踊り。 そして美味しい日本酒で、おもてなししてはいかがでしょうか?
コラ 秋田名物 八森ハタハタ
男鹿で男鹿ブリコ(アーソレソレ)
能代春慶 桧山納豆
大館曲げわっぱ秋田音頭です
蔵人の皆さん! 後2週間で1年分の納豆食い溜めして、秋の仕込みの体力を蓄えてくださいね。
それでは皆さん、今回はこれで失礼します。