
日本酒ファンの皆さん、こんにちは!
しばらく投稿を休止していましたが、ようやくブログ再開です。
なので少し前になりますが、まずは池袋サンシャインシティで開催された『2024全国日本酒フェア』の報告からです。
それでは早速お届けしましょう!
西日本からは本命の広島、山口がやっぱりよかった!
今年は入り口側に鑑評会の成績を忖度か、配置で迷う
さて用事が長引いて30分の遅れとなりましたが、今年は西日本エリアから回ってみようと考えていましたが、入口付近は近畿からの配置でした。
2024年の鑑評会金賞数は兵庫県が19蔵で1位でしたので、そんな成績が配置換えとなったのでしょうか?

また2024 SAKECOMPETITIONの純米酒部門では、広島・愛媛・福島勢が上位を占め、さらに純米吟醸酒部門でも、広島山口愛媛茨木勢が上位となりました。
まあ、前年とは逆順でという考えが優先でしょうが、地理的な連続性の感覚と配置がマッチしてないと感じました。

でも嬉しいことに、初日は17時から20時までの3時間開催です。 では、それら受賞のお酒をターゲットにして、いざ飲み始めです!
近畿では、『みむろ杉』と『播州一献』に感激!
さあ、それでは入口からは左回りにいただくことにします。

まずはGI滋賀酒からは、『笑四季レトロラベル』をいただきます。
コスパのいい爽やかな飲み口は健在ですね!
お隣の奈良からは、2023酒屋大賞1位、2024 SAKECOMPETITIONソムリエシェフ受賞などで注目の『みむろ杉』、木桶菩提酛をいただきます。
菩提酛の重層的な味わいに加え木桶づくりのやわらかな香りがたまりません。

続いて和歌山からは、『紀土純米大吟醸山田錦』。 華やかでフルーティな香りにキリっと冷えた甘旨味は溜まりません!
そして、金賞日本一の兵庫では、『播州一献純米大吟醸山田錦』。 35%まで磨き上げた透明感のある滑らかな味わいは、もう贅沢三昧です。
ほんと、¥5500のお酒がいただけるなんて、トホホの幸せです。


中国ブロックではやっぱり山口、広島に勢いがあった!
さて、ようやく中国ブロックの山口で『2024 Miss Sake』と巡り合い、賑やかな雰囲気となりました。


数ある山口の銘酒ですが、トラマサの故郷防府の『錦世界純米大吟醸 穀良都』。 飲み飽きしないキレの良さがいいですね。
そしてSAKE COMPETITION2024で5位の『東洋美人 壱番纏』と飲み継ぎます。 相変わらず、米のうま味と酸の調和が見事です!
さらに今回は奥萩は八千代酒造の人気女性杜氏がつくる『Room』を紹介します。
山口は全国でも女性杜氏が多い県なのですが、蔵元蒲久美子さんはなんと長年の病院や保育園勤務をへてUターンし、2017年に五代目を継がれました。
味わいは、女性らしいとても上品なやわらかな甘みが広がり、透き通るようなのど越しです。 小さいお蔵さんですが、応援したくなります。

お次は広島のブースです。
さてここでは、『SAKE COMPETITION2019』で純米酒1位、2024では5位となった呉の『宝剣 純米吟醸八反錦』をいただきます。
軟水仕込みのすっきりした味わいで、穏やかな味わいが口中に広がる逸品で素晴らしいの一言。
西条の『亀齢』や、安芸津の『富久長』もいいですね。 残念ながら、SAKE COMPETITION2024純米酒部門1位の『富久長 新橋の男達の酒』はありませんでした。


つづいて鳥取、島根の気になったお酒を紹介しておきます。

鳥取からは境港の『千代むすび大吟醸』。
木槽で搾られた味わいは、華やかな香りにとてもさわやかな味わいでした。
蔵元の角打ちで飲んだ『強力』が懐かしい。 また、松葉ガニと一緒に飲んでみたいです!
島根は温泉津の木桶生酛仕込みの『開春・イ宛(おん)』。
5年熟成・精米歩合90%の山田錦が生み出す力強い旨みと、生酛ならではの複雑なアミノ酸、木桶で仕込んだ香りが強烈な個性を発揮!
イヤー茶色い穀物色になってます。 温泉の桶でお燗しながら、湯ったりと飲んでみたいですね!

東海は磯自慢に大満足、そしてやっぱり作で決まり!
さて前年はスルーしていた静岡ですが、今回はきちんと飲んで報告します。
昭和の終わり頃から現在まで、吟醸王国静岡を牽引する焼津の『磯自慢』。
蔵の造りの3割は本醸造も、今回は何と『磯自慢 純米大吟醸37Largo』(¥12100)が惜しげもなく提供されてました。
Largoの言葉通り、幅広いゆったりとした気品のある味わいは、もう王様の気分でした。
そしてこれまた大奮発物の『臥龍梅 純米大吟醸 袋吊り斗瓶囲い』。 気品のある香りと上品な味とのバランスがなんともいえません。


そして三重では、高級な『作 陽山一滴水』や『なぐわし2022』ではなく、新シリーズ『IMPRESSION G』をいただきました。
『玄乃智』の直汲みバージョンに相当するお酒だそうで、キレ良い酸味と旨味に、シャープな辛口に仕上げられていました。 火入れながら作らしいフレッシュなお酒でした。

北陸では、味わいが増した福井の常山、花垣がいい!
北陸にやってきました。


今回は、福井駅の近くで醸す『常山(じょうざん)越山若水 純米大吟醸』をいただきました。
福井県産米新品種『さかほまれ』で醸されたお酒は、そのコンプトどおりにみずみずしいミネラル感と米のふくらみが感じられます。

さらにここぞとばかりに、IWC2021純米大吟醸ゴールドの越前大野は『至極の花垣 純米大吟醸』をいただきます。
『さかほまれ』39%精米に福井酵母で醸された味は、メロンのような香りに上品な甘旨味が口中に広がります。 もっと注いでいただきたい思いがしますが・・
いやー、今年は高級酒揃いですね!! 今まで気が付かなかっただけかもね。
さてここらで、和わらぎ水と行きましょう!
九州は、熊本のニューブランド九曜正宗に注目!
またまた、九州・四国は時間切れで十分な紹介ができません。
大急ぎで、写真だけ取り切ってきましたあ~。

愛媛は梅錦を醸す『梅錦山川』社長の西川さん。
梅錦といえば、かっては西の横綱と呼ばれ地酒ブームを牽引。
芳醇な香りとうま味が特徴ですが、熟成酒もあります。
トラマサを可愛がってくれた会社の上司のご親戚です。
マフラーがよくお似合い、男前ですね~
ああ、九州のブースはどこも女性と外人さんがブースを塞いでいます。お酒のご案内をしてもらません。 ならばと、コチラをお土産としました。
手にしたのは『九曜正宗 純米大吟醸』で、熊本酵母の発祥蔵であり熊本酒の進化を目指す『熊本県酒造研究所』のニューブランドです。


メインブランドの『香露』は、米の甘味と心地よい酸味のバランス。 対してこちらは、みずみずしくて飲みやすく、おしゃれで華麗な甘酸味が味わえます。
九州あたりも、だいぶイメージが変わってきた気がしますね。
東日本は、若手蔵元杜氏やニューボーン蔵が旋風をおこしてる
関東では、神奈川、埼玉、茨城の新鋭に期待!
ようやく、関東ブロックにやってきました。 大消費地である首都圏に隣接しながら、近年まで革新的な動きが少なかった地域ですが、ダイナミックな夜明けを迎えました。
まずは神奈川からの紹介です。

2018年開成町の地域活性化事業に取り組んでいたコンサル会社が、休眠蔵『瀬戸酒造店』を復活。
その後国内外のコンクールで数多くの受賞を重ね、2024年世界酒蔵ランキング8位と破竹の勢い。 いまや輸出も始まり、地域の活力源となっています。
そんな大復活を手掛けた森社長が手にするのは蔵付き酵母で醸した『酒田錦』と、杜氏が自由な発想で造る一番の自信作『セトイチ ぴいひゃら』です。
仕込み水は富士山系と丹沢山系のハイブリットで、勢いのある社長らしい辛口で元気のいいお酒でした。
続いては埼玉の人気蔵です。
元金融マンの若き蔵元が醸す近年大人気を博している北西酒造の『文楽 純米吟醸』をいただきます。
流通店向けの酸味のある『彩來』はありませんでしたが、こちらは火入れながら香りよく、バランスのいいすっきりとした味わいのお酒です。

さて、茨城は2024SAKE COMPETITIONで『森嶋・富士大観』が入賞していますが、他にも若き蔵元や杜氏が醸すお酒が人気となっています。
今回は、筑波山水系の『浦里』と『真上』をいただきました。 若き蔵元杜氏が醸す『浦里』は水と酵母がいいのか香りよくすっきりした味わいで、首都圏では大人気です。
『真上』は、それよりも酸味と渋みがやや増してきますが、バランスがいいお酒です。 去年お蔵で飲んだ『真壁』もいいのですが、今回は新ブランドで勝負してます。


北海道・東北では、宮城のニューフェイスに注目!!
北海道は、インバウンダー増加に伴い酒需要が旺盛、なんと酒蔵が増えているんです。
岐阜県中津川から大雪山の麓東川町に移転して7年目の『三千櫻』さん。 一昨年お蔵に伺いましたが蔵元さん頑張ってますね!
今回は初飲みとなる釧路の『福司』をいただきました。 食中酒らしく、北の漁場のお酒はすっきりとした味わいで、切れよいお酒です。


北東北では青森の『田酒』、営業担当さんも頑張ってます! いつ飲んでも、華やかな香りにバランスのよい味わいは、ますます冴えてきています。

そして今回は、宮城に注目!

2023 SAKE COMPETITION 純米酒部門1位となった『雪の松島 海 -KAI』。 搾りたてを瓶燗火入れしているのでぴちぴちの新鮮な味わいで、最後はすっと切れてとても奇麗な味わいです。
今回は『吟のいろは純米吟醸』でしたのでよりフルーティー感があって、1位となった『ひとめぼれ純米原酒』と飲み比べてみたいですね。
相変わらず、香しいかおりと奇麗なうま味が素晴らしい『宮寒梅』です。 みずみずしいお酒作っているせいか、若おかみさんも磨きがかかっています。 会長さん、頑張ってお米つくってますかあー! またお蔵でコメ談義したいです~

信越では、注目のクラフト酒『翔空 HOP SAKE』をチョイス
さて、酒蔵数日本一の新潟県にやってきました。 試飲提供酒があまりにも多いのでケースに入れてありますが、よく名前が見えません。

ならば珍しいラベルからと選んだのが、こちらクラフト酒の『翔空 HOP SAKE』。 福島潟の側で開業された新しい蔵です。
クラフト酒とは、日本酒の醸造技術を土台にしつつ、従来の清酒では認められなかった多彩な副原料を加えて造るお酒。


ホップはシトラでモロミの中で醸されており、柑橘類の香りに特徴があります。 瑞々しさ、さらにほろ苦さと甘さがありますね。
そんなクラフト酒を醸す蔵は全国で10か所くらいあり、特に外国の方にその味わいが人気で、口コミで輸出も大いに期待できるでしょう。
新潟も、ようやくワインのようなお酒を造る『あべ』や『荷札酒』『醸す森』など、ニューウェーブが起きてきましたね。
まとめ
あっという間に、例の『別れのワルツ(蛍の光)』が鳴ってきてしまいました。
今年は、東海と近畿をもっと開拓しようと思っていたのですが、まだまだ切込みが足りません。
そして、ご紹介できなかった各県の酒蔵さん申し訳ありません。 さらにご紹介が遅れたこと、重ねてお詫び申し上げます。
でも、これまで未体験のクラフト酒やニューフェイスのお酒、さらには普段飲めない大吟醸クラスのお酒もたくさん飲めたので、実りあるイベント参加でした。
また頑張ってたくさんお酒を飲んで、日本酒ワールドを盛り上げていきたいと思いますので、これからもブログ読んでいただければ嬉しいです。
それでは今回はこれで失礼します。 最後までお読みいただき有難うございました。