
皆さん、こんにちわ!
今回は、新潟県は村上の『お城山』を紹介します。 恐らく、日本酒フアンの皆さんでもまだご存じでない方が多いかもしれません。
この『お城山』は村上の城址を表したもので、そのお膝元で『〆張鶴』を醸す『宮尾酒造』さんが地元ブランドとして立ち上げたものなんです。
それでは早速ご紹介しましょう。
『お城山 純米吟醸』は、濃淳で深みのある味わい
自家精米で50%まで丁寧に磨かれた五百万石で醸される
『お城山 純米吟醸』を醸す宮尾酒造さんは、新潟県北部の村上市にあって、鮭の遡上で有名な三面川の支流の傍らにあります。
敷地内の井戸より汲みあげる仕込み水は、酒造りに適したきめ細かな甘口の軟水で、朝日連峰の伏流水を使用しています。
また良質の酒造好適米を産出する米どころとあって、地元岩船産の『五百万石』を使用し、全て自社工場で精米されています。

《原料米》『五百万石』
《精米歩合》50%
《酵母》-
《日本酒度》- 《酸度》-
《アルコール度》17度
《造り》純米吟醸生原酒
《お値段》720 ml 2090円
《製造》2021年3月
『お城山』は創業以来『〆張鶴』以外の初めてのセカンドブランド
なんと、地元村上地区向けのブランド『お城山』は、創業200年を機にして『〆張鶴』以外の初めてのブランドなんだそうです。
2020年12月に第1号の本醸造/生原酒につづいて、2021年3月にこの純米吟醸/生原酒が発売されました。 これからも、順次発売されるみたいなので楽しみですね。
『〆張鶴』は、淡麗辛口の新潟に合っては、何方かと言うと少しコクのある旨口。 特に『〆張鶴しぼりたて生原酒』は20度もありとてもヘビーです。
そしてこちらの『お城山純米吟醸生原酒』は17度に抑えられていますが、フレッシュ感よりも重さを感じてしまいます。
クラシックな深みのある味わいは、新潟でいえば根知男山のようなボディ感があります。 また同じ村上でも、『無想』とは大分違う酒質ですね。

新潟の日本酒『お城山 純米吟醸』と今夜の肴

村上は、夏が旬の『岩ガキ』の名産地。 透き通るような碧さが広がる『笹川流れ』で採れた天然岩牡蠣は、濃厚で柔らかな甘さが口いっぱいに広がります。
写真は『真ガキ』ですが、本物の『岩ガキ』は倍近くの大きさがあります。 濃厚な海のミルクには、コクのある味わいの『お城山』がピッタリですね。

『宮尾酒造』の紹介
『宮尾酒造』さんは新潟県北端の城下町村上市にあって、越後を代表する酒蔵さん。 その宮尾酒造さんの代表酒は、何といっても『〆張鶴 純米吟醸 純』。
このお酒は1971年に発売されたのですが、その当時はまだ級別制度の時代にあって、なんと米だけのお酒が造られたのです。
50年たつ今も、このお酒は全国の飲み手を魅了するロングセラー。 心地よい香りとまろやかな旨味、そしてきれいにキレる後口が魅力的です。
もちろん、宮尾酒造さんは『純米酒』だけに拘るのではなく、目指す酒質はあくまで飲み飽きしないお酒なんだそうです。

そして創業200年の節目の年を迎えて、地元村上市の発展に役に立ちたいという想いから新ブランドの設立に取り組みまます。 そのブランド名に使用した『お城山』は村上城跡の愛称。
中央にはお城山、その下には鮭の遡上する三面川をデフォルメしたラベルデザイン。 それを囲う円には、皆で楽しく輪になって飲んでもらいたいという想いをイメージしたそうです。
漢字表記の〆張鶴からはグッとモダンなデザイン変更。 そして地元の郷土食もモダンに変化していますが、お酒の味わいももっとモダンにならなかったのでしょうか。
伝統とは何か。 新潟にも新しい造りをする酒蔵も出てきている中、地元限定酒ゆえに大きく踏み出さないところが新潟らしいというか、思わず考えてしまいました。
まとめ
宮尾酒造さんの酒名『〆張鶴』は、神聖な酒にしめ縄を張るという意味からきているそうです。 屋号も『大関屋』だとか。
今月初めて村上を訪れたのですが、このコロナ禍で見学は叶いませんでした。 お城山こと臥牛山の姿と古の街並みは、やはり雪の季節が似合うのでしょうか。
それにしても天井一杯につるされた塩引き鮭をみると、コク旨な〆張鶴を想像して喉が鳴りますね。 サケとサケの街ですものね!
それでは皆さん、今回はこれで失礼します。