山口の『五(five)イエロー』は甘酸っぱいワインのような深い輪郭!

ファイブイエロー
五(five)イエロー

皆さん、こんばんわ!

コロナも再拡大の恐れかと言っている間に、もう7月に入ってしまいました。 最近の家飲みは西の酒にちょっと拘っていまして、濃淳、濃厚タイプのラッシュになりそうです。 

そこで今夜は、山口県は岩国の銘酒シリーズ2番手『五橋』の『五(Five)イエロー』をいただきました。 さて、どんな味わいなのでしょうか?

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山口の銘酒『五(five)イエロー』は濃淳なお米の旨みとスッキリした酸味!

五(five)イエロー

《原料米》山口県産米

《精米歩合》80%

《日本酒度・酸度》表示なし

《アルコール度》16度

《お値段》 720ml 1595円(税込)

特長1 『五(five)イエロー』は錦川の超軟水仕込み

山口を代表する名酒『五(five)イエロー』を醸す酒井酒造さんは清流錦川の伏流水を使用し、軟水仕込み特有のソフトで香り高い酒質を特徴としています。

戦後間もない昭和22年硬水仕込みが全盛の当時にあって、軟水仕込の日本酒で全国新酒鑑評会第1位を獲得し、『五橋』は一躍全国にその名を知られることとなりました。

ところでラベルなんですが、どう見てもローマ字のZに見えますね、漢字の五を崩した書体だそうです。 『五(ファイブ)』は裏五橋とも呼ばれており、蔵の隠し酒として特約店向けの限定品なのです。(ホームページには紹介がありません。)

トラマサ
トラマサ

トラマサは裏向きラベルとか、逆さ読みの酒名とかの隠し酒にどうしても魅かれてしまうなあ・・・ 岩国なんで、長州ファイブとは関係がないようですが?。

特長2 『五(five)イエロー』の麹は焼酎に使う白麹で甘酸っぱさが堪らない!

2つ目の特長は、この『五(five)イエロー』の麹には、焼酎に用いられる白糀が使われています。 

通常の日本酒に使われる黄糀は酸を出さないのですが、この白糀はクエン酸を大量に出しますので味わいは深まり、さらには醸造用乳酸菌を使わずに済むのです。 

生酛づくりの『五(five)イエロー』は濃醇なお米の甘みにすっきりとした酸味で、ワインのような深い輪郭を感じさせてくれます。 しかも2018BYの製造で貯蔵による熟成感があります。

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五橋(ファイブ)イエロー

さらに特長を言えば、設備の近代化を進めてきた蔵元は今から16年前(2006年)木桶で仕込む酒の味わいに舵を取ります。 

味噌、醤油、塩辛などが旨いのは木桶仕込みとばかりに感じ入り、合理化・近代化・純粋化の謎かけが一気に融解したのです。

あの新政酒造さんなどでも、白麹を使った生酛づくりや木桶仕込みをされていますね。 

両社とも精白歩合80%~90%の精米で、まだ日本酒の美味しさが分かっていない人にも安く美味しく届くようにと・・・ さすが古の東西の両雄は違います。

この『五(five)』シリーズは看板が五橋なので5つの種類とラベルカラーで構成されていたのですが、2020年4月に『純米辛口:レッド』が発売されて6種類になってしまいました。

私はまだすべて飲んでいないので、ここではHPから6種類のお酒の酒質を紹介しますので、皆さん飲み比べてみてください。

お酒の種類:ラベル色発売時期  酒質
『五(five)』純米大吟醸生原酒ピンク3月頃香り高いモダンな生原酒
『五(five)』純米吟醸生酒ブルー6月頃夏らしいすっきりとキリっとした生酒
『五(five)』純米吟醸一回火入オレンジ9月頃唯一の火入れ、生もと造り
『五(five)』純米生原酒グリーン12月頃どっしりとした飲みごたえのある酒
『五(five)』純米生原酒(白糀)イエロー甘酸っぱい、白ワインのようなお酒
『五(five)』純米辛口レッド4月頃日本酒度+12の目が覚めるような超辛口
酒井酒造ホームページより
五(five)イエローの感想と評価
  • 五(five)イエローは、純米生熟成酒なので控えめな香り、白麹によるクエン酸の酸味により深い味わいが楽しめます。 濃淳系
  • 五(five)イエローは1450円(720ml)とコスパ抜群。 古酒の熟成感の味わいの向こうに故郷の風景が感じられ、この日本酒の出来は素晴らしい。
  • 総合評点 8.4点    *あくまでも私個人の感想です。

五橋『ひやおろし』の紹介記事はこちらです。

秋限定の旨みが増したおすすめの『ひやおろし』ベスト10はこれ!
秋に旨みが増すひやおろしベスト10は、『作ひやおろし』『出羽桜ひやおろし山廃』『五橋ひやおろし』『黒龍吟醸ひやおろし』『金雀秋上がり』『赤武純米ひやおろし』『真澄純米吟醸ひやおろし』『大七生酛純米』『富久長秋桜』『鼎純米吟醸秋上がり』です。
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山口の銘酒『五(five)イエロー』と今夜の肴

今夜の肴は、『焼き鳥』と『牛蒡の空揚げ』です。

『五(five)イエロー』は純米80%精白の熟成酒、この深い味わいには、少しこってりした焼き鳥が合いますね。 箸休めには、シャキシャキした牛蒡の空揚げはどうでしょうか?

山口の酒蔵 酒井酒造の紹介

『五橋』『五(five)イエロー』の蔵元酒井酒造は明治4年(1871年)の創業。 

酒名は郷土の誇り日本三名橋の「錦帯橋」に掛けてのこと。『超軟水』と呼ばれる硬度1.6の錦川の伏流水を製造場内の3本の井戸から汲み上げているそうです。 

岩国のシンボル:錦帯橋

一方酒米は契約栽培によって、柳井市伊陸(いかち)の村おこしグループが生産する山田錦を使用。 また自社でも農業法人を立ち上げ、蔵人が酒米を栽培しています。 

杜氏は山口大津の仲間杜氏、蔵人も地元山口県民でオール山口。 『地酒』の中の『地酒』を目指されています。

トラマサ
トラマサ

原料米の確保だけではなく、酒の造り手の目線から米作りを追及。テロワールを活かした、本物の地酒を目指す酒蔵が増えています! 熱いよ、旨いよう!!

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海外で大人気『五橋純米あらばしり』
 酒井酒造の概要
  • 1871創業。当主は酒井秀希社長。生産量は約3000石。 
  • 蔵の方針は、『当たり前のことを当たり前にやる』。
  • 地元山口の良質米、清澄錦川の伏流水、地元大津杜氏が三位一体となった地酒造り。
  • 別途農業法人を立ち上げ、山田錦、日本晴れ、イセヒカリなど蔵人たちが米作りを行っています。
  • SAKE COMPETITION 2019では、「純米大吟醸 五橋 錦帯」 が純米大吟醸部門7位に入るなどコンテストでの評価は高い。首都圏や海外でも人気のある蔵元さんです。

まとめ

お酒を飲まない山口の姪っ子先生に山口の日本酒について質問しますと、『五橋』は最初にして最後の酒名、山口の代表看板でした。

正直この『五(five)イエロー』を飲む前まで、私には『五橋』は山口県では3番手から5番手でした。 田舎のスーパーなどで売っている普通酒、駅などで購入するお土産酒のイメージが強すぎました。 

ランキングに変動があるかな・・・

私は高層建ての酒蔵が醸す超高級な『うまい日本酒』よりも、どこかほんわかした錦の水で醸す『求めやすいお酒』の方に魅力を感じてしまうのですが・・・ 皆さんはどうでしょうか?

それでは皆さん、今日はこの辺で失礼します。

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