皆さん、こんにちわ!
今回も前回に続いて西日本からの紹介になります。
今や熊本を代表する人気銘柄になった『花の香』ですが、熊本地震を乗り越えて、全量ドメーヌ蔵として頑張っておられますね。
それでは早速ご紹介しましょう。 熊本の『花の香純米大吟醸和水』どんな味わいなのでしょうか?
『花の香純米大吟醸和水』は無濾過生原酒らしく香りが華やか、甘みと酸のバランスがいい!
《原料米》山田錦100%(和水産)
《精米歩合》50%
《日本酒度・酸度》表示なし
《アルコール度》16度
《値段》 1800m l 3454円(税込)
特長1 酒米は全量地元産山田錦を使用、全量ドメーヌ化 !
熊本県北部に位置する和水(なごみ)町は、9万年前に阿蘇山大噴火の際の火砕流が凝固して出来た地盤にあります。
こんこんと湧き出る石清水の恩恵を受けて、この地区では良質の酒米を産出しています。
そこで花の香酒造さんは、2015年に地元農家の方と共に「山田錦農作部会」を立ち上げて自社栽培を開始。 2020年、相性の良い地元米と水とで全量テロワールを実現されました。
ああ、この酒蔵もドメーヌ化しているのか。1.5次産業って言ってた人がいるけど、夏場の酒造りをしてない3季醸造蔵には丁度いいのかな。
特長2 米の旨みが広がりながらも透明感があり、キレのいい後味
まず『花の香純米大吟醸和水』を盃に注ぎますと華やかな香りが立ち上がり、フルーティーな上品な香りが漂います。
続いて口に含みますと、無濾過生原酒なのですが甘すぎることはなく、米の甘さと旨みのバランスがよくて、透明感のある酒質ですね。
後口はキレよくスーと消えていきます。 少し温度が上がってきますと、程よい苦味も感じられます。
当蔵の多くのお酒には、発酵力が優れ芳醇な香りとキレのある酒質を生む『熊本9号酵母』が使用されていますが、このお酒のラベルに表示はなく詳細は不明です。
花の香酒造さんでは、「撥ね木」と呼ばれる巨木に重しを吊してテコの原理で圧をかける搾りを採用しています。
この方法は時間をかけてゆっくり搾れるので、花のように華やいだ香りをまとった優しく旨みのある酒が出来上がるそうです。
『花の香純米大吟醸和水』と今夜の肴
『花の香純米大吟醸和水』と合わせる今夜の肴は、『鰹』です。 純米大吟醸の香りにのせて大漁と生きたいのですが・・・
ところが今年の鰹は不漁みたいですね、年々心配になります。
花の香酒造の紹介とまとめ
花の香酒造さんの傍らには菊池川が流れており、この流域は日本文化遺産に登録された2000年以上続く米作りの郷です。
余談ですが、2019年の大河ドラマ『韋駄天』の主人公、金栗四三さんの生家(元造り酒屋)はすぐ近くにあります。
しかし日本酒造りには恵まれた土地ながら、6代目蔵元神田清隆さんが蔵を引き継いだ頃は生産量も少なく蔵の経営も大変だったそうです。
そこで蔵元の神田さんは2014年9月蔵人5人を引き連れて、あの獺祭を醸す旭酒造さんに向かいます。
蔵人は2週間、神田さんは2ヶ月間酒造りに加わって修業されたそうです。 もちろん経営哲学も学ばれたでしょう。
その後設備の更新や酒米の栽培などの改革を進め、生産量も10倍になったそうですが、これは並大抵の努力では出来ないでしょう。
さて『花の香』のメイン商品を紹介しましょう。 35%精米の純米大吟醸は「梅花」、50%精米の純米大吟醸は「桜花」、50%精米(麹米、掛米は60%)の純米吟醸は「菊花」と花の名称となっています。
どの商品も9号酵母を主体とした抑制の効いた香りと、甘味よりも米由来の旨味が主体となった味。 そして、飲み下したあとの切れの良さは抜群ですね。
もう蛍は終わったでしょうか。 七夕酒をあおりながら満点の星空とはいかず、足元には濁水の渦か・・・ 熊本の皆さんの安全を祈願するばかりです。
皆さんもコロナ禍のなか災害にも十分気を付けて、命を守る行動を心がけましょう!
それでは皆さん、今日はこの辺で失礼します。