
酒旅ファン、日本酒ファンの皆様、ご無沙汰しております。
今回は久しぶりの北海道グルメとお酒を求めて、道東から道南までの一周プランをお届けします。
しかしながら、今年の夏はスーパーエルニーニョによる天候不良から各地で災害が起きています。
今回の旅では北海道は長万部・洞爺間で8月28日に土砂崩れが発生、復旧まで13日間を要する大災害に遭遇しました。
幸い旅のスタートは9月8日と少し間があり、スケジュールの見直しなどハラハラドキドキの旅行となりました。
大雨被害による特急北斗運休で東京釧路を15時間半で乗り継ぐ
大災害が忘れかけていた秘境駅を思い出させてくれた
7年前は空路+レンタカー。 今回は、大人の休日パスで道東・道央を一周するプランを組んでみました。
その理由はクマや鹿の飛び出しとこちらの高齢化で運転事故のリスクが高まっていること、そしてゆっくりと車窓の景色を眺め、お酒を飲みたいからにほかなりません。
さて長万部~洞爺を代行バスでつなぐ列車本数は3系統、途中から山線ニセコ号を稼働させて4系統でしたが現場は大混雑となっていました。

本来の特急北斗は函館発の自由席・臨時快速になったので、新函館北斗駅から始発の函館まで移動し、なんとか席を確保しました。

ところで今回の被災箇所は大動脈の室蘭線、日本一の秘境駅と言われる『小幌駅』と『静内駅』間で13箇所にも及んでいました。
この区間は海から断崖がそそり立ち、やむなく長程のトンネルが連続する難所で、代行バスは海から離れた標高200メートルの山上を走ります。
被災箇所の先には有珠山が姿を見せ、新幹線が海側を通らずにニセコ・倶知安方面を目指した理由がよく解りました。

また乗客の多くは大人の休日パスを利用するシニアの皆さんで、インバウンダーは少なめでした。

一方みどりの窓口閉鎖問題は切符発券後の変更困難さを倍増させ、サービス低下による顧客離れを加速させるのではないか心配になります。
代行ダイヤの臨時快速も新函館北斗発にすれば、乗継時間は1時間短縮できたと思いますが、乗換えが大混雑して悩ましいところです。
新幹線からの函館行きと、札幌行きの乗客比率は札幌方面が多いようで、函館駅では臨時快速のホームに流れるお客さんが多く見られました。

えきねっとの操作に習熟すれば予約・変更がうまくできるけど、それも発券前のこと。 くれぐれも発券は3,4日前にするべきだね。 一方JR北海道の情報伝達は十分でなく不親切! せめて『運休となった特急指定席はキャンセルのうえ、改めて運行ダイヤの特急指定席券をお求めください』くらいの丁寧な説明できないのかな。 道民は慣れっこで、高速バスに殺到したんだろうけど。
夜の釧路は名店かど屋で、つぶ焼きと名代ラーメンをいただく
地価高騰に沸く南千歳で特急おおぞらに乗り換えとなりますが、接続時間があるので新千歳空港までお弁当を買いに行きます。
夕方なので大勢の人で混雑していましたが、佐藤水産の帆立弁当を購入。なんと6個も入っていて大満足でした。

さて本来ならば釧路18時到着が22時到着となり、おおぞら9号を終着まで乗り通す人も少なく、駅を降りれば人影もありません。
新鮮な釧路の魚介料理を食べたかったのですが、この時間では諦めるしかありません。
それでもチョットだけ夜の釧路を散策してみようと、繁華街へ向かいました。

向かった先は『かど屋』さん、10時半過ぎですが2軒目需要で混んでいました。メニューはつぶ焼きとラーメンのみながら納得のお味でした。

世界的名声の『厚岸ウィスキー』を生む湿原を行く
花咲線は茶内折返しで、別寒辺牛湿原を満喫
さあ、今日は気を取り直して電車でしか見れない別寒辺牛湿原を目指します。

花咲線の始発は8時21分、キハ54形500番代の2両編成です。8月末までは、赤と白のラッピング車両地球探索号が運行されていました。

そのテーブル付きの海側指定席で雄大な海や湿原、牧草地などを眺めたかったのですが、9月は通常車両で、おまけに大休パス期間ゆえ席取りに敗退してしまいました。
まあなんとか内側と後向きの席は確保して、厚岸の手前まで森の風にそよぐ風景に癒されます。

花咲線の輸送密度を見ると、23年度:221人、24年度:217人、25年度:201人と減少傾向にある。 25年3月のダイヤ改正では始発列車1往復と夜の時間帯の釧路駅~厚岸駅間の列車計4本が廃止された。
電車は厚岸湾に入ると減速しますが、静かな波音はヂーゼルの音でかき消されて聞こえません。

今日は曇天で雨も予報されており海辺には昆布の代わりなのでしょうか、網を干しているように見えます。
厚岸では数人の乗客が降りましたが、やはり根室まで行く人が多そうです。
この便は15分程度で根室折返しとなり慌ただしいので、今回は茶内で折返し厚岸のグルメを楽しむことにします。

やがて電車は、厚岸湾、別寒辺牛川河口へと進み、観光用にスピードを落としながら湿原地帯を進んでいきます。

別寒辺牛湿原はヨシやスゲの広がる低層湿原が主でしたが、最近は中流域にヒメシャクナゲなどの高層湿原も見られます。
その広さは釧路湿原の半分にも達し、日本第2位の湿原となっています。
車輪の音に驚いて湿原に営巣するツルが舞い上がり、そして時に鹿が佇ずみ、ここはまさに野生の王国です。

牡蠣やウィスキーのプラチナブランドを生む別寒辺牛湿原の原風景を車窓から切り取り、まさに心躍らせた瞬間でした。

そして花咲線の中間地点茶内駅で下車し、根室発8:27茶内9:41発の電車に折返し乗車、次の厚岸駅で下車します。


お昼ゴハンは厚岸のブランド牡蠣やあさりなどの丼を頂く
厚岸では次の釧路行きは12:23発の快速はなさきで、2時間チョットあるのでランチを兼ねてグルメスポットを巡ります。
まずは駅前にある有名駅弁『氏家かきめし』の待合所(販売所)、そして駅前食堂の『一福』。先輩は前者、私は後者に狙いをつけました。


7年前は丘の上にある道の駅『コンキリエ』にある『炭焼炙屋』で牡蠣や海鮮物をいただきましたが、印象がよくなかったので今回はいきません。
チョット歩きますが、前回も行った漁協直売所『エーウロコ』に向かいます。
7年前のマルエモンLLは170円、なんと今年は350円と2倍です。 資材コストが上がってはいますが、少し興ざめしたので駅前に戻ります。

先輩は結局コンキリエに向かい、私は駅前の植栽を手入れしていた御婦人のおすすめで『桜亭』に寄ってみますが開いていません。
歩き疲れて駅前に戻り、『一福』で牡蠣、帆立、アサリ、ホッキ、イカを個別に炊き込んだ『福めし丼』を頂きました。
店主いわく、今年は水温があがり牡蠣の実入りが悪くて値段が高騰。 そのため定食の蒸し牡蠣、牡蠣フライが提供できず、丼で頑張っているとのことでした。

エーウロコの牡蠣の高値に納得しながらも、こちらの良心的な経営方針と提供された丼の具とあさり汁の味わいに大満足! まさにジモミンが通うご飯処でした。
先輩の『氏家かきめし』は昨日から弁当続きだったせいなのでしょうか、評価イマイチとのコメントでした。
湿原と霧に育まれた『厚岸ウィスキー』は早くも世界的ブランドに成長
さて、今厚岸で注目されているのは2016年蒸留開始の地ウィスキー『厚岸ウイスキー』です。
目指すのは厚岸の地産地消。 厚岸産の大麦に別寒辺牛湿原のピート層をくぐり抜けた水、そして冷涼で湿潤、潮気を含んだ海霧と道産のミズナラの樽。
まさにウィスキーの本場に似た環境が整った厚岸は、創業者にとって最良の地であったに違いありません。

熟成樽は、バーボン、シェリー、ワイン、そしてミズナラの4つ。 すでに5000樽を貯蔵しているそうです。
まだ蒸留開始10年ながら世界各地のコンペティションで最高金賞を数々受賞し、いまやプレミアムブランドとなっています。
さて厚岸蒸溜所見学は春季と秋季に土日開催で日程が会わず、しかも料金6000円(試飲3種✕10ml)とマニア向けでチョット引いてしまいました。


『厚岸ウイスキー』は15,000円から27,000円のプレミアム戦略で、入手は困難を極める。 実はジャパニーズウイスキーの蒸留所は全国に115箇所もあり、輸出も絶好調。 輸入洋酒から和魂洋酒へと新たな隆盛の時を迎えている。
緑豊かな湿原とオホーツクブルーの釧網本線を巡る
いまや超ローカル線となった釧網線は、乗り通し便は4往復
さて釧路に到着後、お昼が不調に終わった先輩は和商市場でグルメ探しです。
今朝の電車の混み具合に心配したわたしは、これから乗る網走行き14時13分発の釧網線の車両の入線時刻を確認し、時間前に並ぶことにしました。
なにせ釧網線は終着駅までの乗通し便は一日4往復の超ローカル線です。 8時47分発の次は14時13分迄5時間半も開くのですから、地元の方は時間調整が大変だと思います。


1両編成のH100形は出発前から満席で立っている人も多く、外国人や日本人のツアー客で途中も山手線状態。 せめて大休パスや連休の多い9月は、2両編成でお願いしたいですね。

立っているお客さんに申し訳無くも、釧路で調達した『花咲蟹の甲羅盛り』を肴に釧路の銘酒『福司』で、しばしの旅酒を楽しみました。


37年間走り続けた湿原ノロッコ号も9月で引退。 27年2月から運行予定の観光列車『赤い星』『青い星』は、インバウンダーや道外の日本人を流氷観光や湿原観光へ誘う。 高級な食事が自然派志向の観光客に向いているか疑問が残るけど、花咲線へも回遊してほしいね。
旅愁を感じるオホーツクブルーの夕景
広大な釧路湿原を抜け、川湯温泉まできました。 緑駅手前の分水嶺を超えると広大な畑地が広がってきました。
7年前には近くの神秘的な『神の子池』と、マスが滝を遡上していた『さくらの滝』へいったことが、ほんのこの前のよう思い出されます。
駅前にリッチなホテルのある知床斜里をすぎると、一気にオホーツクの海が迫ってきました。

浜小清水駅でツアー客の一団が乗り込んできて、電車はますますの激混みです。
一方夕日に照らされた雲と空の物憂げな光、そして光が届かず鉛色を帯びてきたオホーツクの海が旅情を奏でています。

お向かいに座っていた御婦人は網走まで。 我々はさらに特別快速大雪を乗り継いで北見まで行きます。
北見グルメのトリトンの寿司と北見焼肉を食い尽くす
さあ今日も電車を乗り通してきたので、今夜は北見のグルメを食べ尽くしましょう。
北海道の回転寿司といえば、根室の花まる、釧路のなごやか亭、そして北見のトリトン。
まずはオホーツクの海鮮モノを頂きに、トリトン夕陽が丘店へタクシーで向かいます。

7組待ちで30分くらい待ったでしょうか。 先輩はすし飯をあまり食べないので2貫物は1皿注文でシェアー、なるべく多くの種類をいただきます。
私たちは特に甲貝類が大好きなので、帆立、ツブ、ホッキ、イカ、イバラガニは必須。 歯ごたえ抜群でぷりぷりでした。
10皿ほどを頂いて、飲み物込みで会計は6000円。



さあ急いで支払いを済ませ、次の店へ向かいます。 住宅街を歩いて15分くらいで着いたでしょうか。
こちらの店『四条ホルモン』は、食べログの焼肉百名店にも選ばれたことがある名店。


北見焼肉の特徴といえば、新鮮な豚ホルモンとサガリ、七輪の強い炭火で焼き上げ旨味を閉じ込めること、そして加熱していない生ダレでしょうか。

どれを食べても、パリッとしてジューシーな肉、肉。 今までの焼肉は比べ物にならないほど本当に美味しくて、いくらでも食べられそうです。
そして会計は何と飲み物込みで5000円なり。 2店はしごの北見グルメは一人当たり5500円と最高でした!!
まとめ
やはり北海道のグルメとお酒は最高ですね! 参りました・・・
自然が持つエネルギーを感じながら旅をし、美味しいもの食べてまたエネルギーをいただく。
もちろん齢を重ね旅のスタイルが変化しながらも、とんでもないミスや失敗が起ころうと、めげずに旅を続けます。
さあ旅の後半は、層雲峡から札幌、小樽、函館のグルメです。 乞うご期待ですね!

