金賞受賞数9年連続日本一の福島のおすすめ日本酒はこれ!

皆さんこんにちは!

これまで飲んできたお酒を各県ごとに紹介する『トラマサが選ぶベストセレクション』。 

さて今回の酒処福島は全国新酒鑑評会で令和4年まで金賞受賞数9年連続日本一。 残念ながら令和5年度は山形県が日本一。

今回はその金字塔をうちたてた秘密に迫ってみたいと思います!

そしてその栄誉を尊重しまして、いつもは5蔵のところを今回は7蔵紹介したいと思いますので、最後までお付き合いください。

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福島の気候風土と酒造りの特徴

『会津』『中通り』『浜通り』に分けられる異なる気候風土

福島は、南北に連なる阿武隈高地と奥羽山脈を境に西から『会津』『中通り』『浜通り』に分けられます。 実は、福島は北海道、岩手県に次いで全国3番目の広さがあります。  

まず『会津』は盆地と山間部からなり、只見川・阿賀野川が貫き、典型的な日本海気候で冬は上質な雪を楽しむことができます。

只見川

『中通り』は県中央部で比較的平坦な地域ですが、夏は蒸暑く冬は寒い盆地性気候ですね。

そして『浜通り』は太平洋から阿武隈高地の東側に至る地域で、冬でも雪はほとんど降らず温暖な気候です。

夏の高温は稲作に適し、冬の寒冷な気候は雑菌の少ない澄んだ空気を生み出し、そして清冽な水が湧き出します。 まさに福島県は酒造りには最適な地なのです。

福島は気候文化とも3つの地域で異なり、酒も味わいが異なる

そんな地形風土の違いが育む日本酒の味わいも、地域ごとに特徴がはっきりと出ていますね。 特徴を簡単に説明しておきましょう。

会津のお酒の特徴

会津は全国でも有数の豪雪地帯。 酒造りに欠かせない酒米と豊かな湧き水にも恵まれた全国有数の酒処でもあります。 そのお酒は米のうま味が生かされたフルーティーでふくよかな味わいが特徴です。

中通りのお酒特徴

酒米を自社で栽培したり、生酛や山廃造り、絞りの手法などにこだわった蔵元が多く見られます。 キレのある味わいから複雑で重厚な味わのお酒まで、個性的な日本酒が揃っています。

浜通りのお酒特徴

ここで生産されるお酒は、9割以上が地元で消費されるため、まさに幻の地酒となっています。 魚介に合う淡麗な味わいの酒質の日本酒が多くなっています。

福島の酒米栽培は県オリジナルの『夢の香』と『五百万石』、新品種『福乃香』も!

福島県の令和5年度酒米生産量は全国12位2,730トン、東北では3位となっています。 作られている酒米は、福島県オリジナルの酒米『夢の香』がトップとなっています。 

かっては冷害が多い東北でしたが、各県では多くのブランドが開発されてきました。 

ところが福島県は米造りに適した土地であったことから、品種改良に取り組んだのは東北で一番最後。 しかも、酒米は県内の全水田の1%程度しか作付けされていませんでした。

実りの秋

そしてようやく、福島県オリジナルの酒米『夢の香』は10年の歳月を経て開発育成され、平成13年より酒造りが行われ、今では47%の生産1位です。 

またさらなる酒米開発は、新品種『福乃香』を生みます。 令和2年度からは本格栽培・本格醸造開始となり、今では第5位、6.8%の生産となっています。

そして温暖化の影響でしょうか、なんと山田錦の生産が増えて3位となっていますね。                                                                                                                                                                              

さて『夢の香』で醸す辛口のお酒の味わいは、爽やかな口当たりながらしっかりとしたうま味が感じられるバランスのよさが魅力です。

一方、『福乃香』は雑味が少なく綺麗な味で香り高いのが特徴だとか。 官能評価は『山田錦』と同等だそうで、40%程度まで精白可能とのことです。

 酒 米   生産量  シェアー 
夢の香1,28146.9%
五百万石75327.5%
山田錦2569.4%
美山錦1886.9%
福乃香1876.8%
華吹雪130.5%
その他361.3%
合計2,730100%
福島県の酒米生産2023:農水省「令和5年産酒造好適米の生産量推計」より抜粋
トラマサ
トラマサ

新品種はどうしても価格が高くなりがち。 山形の新品種、大吟醸酒用『雪女神』もお高い。 呑んべえさんは、安くて旨いのを望むばかりなんだけど・・・

全国新酒鑑評会金賞受賞数日本一は、福島県で開発した画期的な酵母が支えている!

それから、福島で開発された酵母『うつくしま夢酵母』と『うつくしま煌(きらめき)酵母』にも注目ですね。

なぜなら平成2年の全国新酒鑑評会において1点も金賞を得ることができなかった福島県が、平成5年では13 点も金賞を受賞したのです。 

この快挙の要因の1つとなったのが、平成3年に県が開発した『うつくしま夢酵母』であると言われています。 当時はYK35の時代、吟醸香の酢酸イソアミルを高く生産する酵母は画期的であったのです。

そして香りの主流も従来の酢酸イソアミル系からカプロン酸エチル系へと変化し、福島県は平成21年に「うつくしま煌酵母」を開発し、22年に金賞受賞数全国1位の栄誉に輝いたのです。 そしてあれよあれよの9年連続の日本一。

大和川酒造

このように福島県の酒造りの特徴は、農業試験場やハイテクプラザなど県の公共機関の支援と酒蔵の技術の研鑽がうまく噛み合って実を結んでいるところでしょうか。 

県清酒アカデミー職業能力開発校による若手醸造家の育成も見逃せない

9年連続日本一の理由はまだあります。 昔は越後杜氏や南部杜氏が酒造りを担ってきましたが、今では蔵元自らが杜氏を務めたり、地元の蔵人が酒造りを担う時代へと移り変わっています。

大学の醸造科を出ても酒造りの技術はまだ未熟。 そこで県酒造組合は人材育成の場として「清酒アカデミー」を平成4年(1992)に開校しました。 

ベテランの蔵人やハイテクプラザの専門家が講師を務め、若き造り手に醸造の知識と技術の基本を指導。 全国でも珍しい蔵人の垣根を超えた取り組みが、金賞受賞数日本一を支えています

トラマサ
トラマサ

そう言えば、宮泉銘醸の宮森社長も蔵に帰って3年間アカデミーに通ったとか。 2020IWCでは純米酒がトロフィーを受賞したそうで、おめでとうございます!

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福島県の酒蔵と銘柄の紹介

福島のお酒は、『芳醇』『淡麗』『旨口』と表現でき、香りが高く口当たりが軽やかでスッキリとした味わい。

さて福島県の酒蔵は平成29年度で59蔵あります。(平成30年度調査分:国税庁資料より) 新潟、長野、兵庫についで全国4位の酒処となっています。

ここでは、首都圏や関西圏でも購入できるお気に入りの酒蔵の概要とその代表銘柄の酒質を紹介します。 

いやー 第3の故郷福島は思い入れがあり、記事が多くなり過ぎ。 先を急ぐ方は『おすすすめベスト7』へ進んでください!

廣木酒造
No所在地蔵元名主要銘柄蔵元のモットーと酒質
会津若松高橋庄作酒造店会津娘「土産土法の酒造り」を目指す。食中酒としての香りや米の旨みが良く感じられる味わいで、飲み飽きしないお酒です。SAKE COMPETITION 2019純米吟醸部門8位
会津若松末廣酒造末廣天然の旨い仕込み水、伝承される会津杜氏の匠、仕込み水が湧く大地に育つ酒米の地酒3か条で旨い酒造りに挑む。2020燗酒コンテスト最高金賞
3会津若松鶴乃江酒造会津中将
昔ながらの槽を使い、伝統的な手造りで大量生産をしない丁寧な酒造りが特徴。 澄んだ飲み口と花のように可憐な淡い香りが印象的な辛口のお酒。 SAKE COMPETITION 2015年純米大吟醸部門1位
4会津若松名倉山酒造名倉山杜氏と蔵人が手間隙惜しまず造る最上の「きれいなあまさ」。口に含んだ時のふわっと広がる米の香りと、のどごしが最高に美味しいお酒。 東北鑑評会17年連続金賞受賞。
5会津若松宮泉醸造寫楽米を愛し、酒を愛し、人を愛す「純愛作り」がモットー。 果実を思わせる含み香と、心地よい酸味を感じさせる個性的なお酒です。 SAKE COMPETITION 2018純米酒部門1位
6会津坂下廣木酒造本店飛露喜無濾過生原酒』というお酒は、廣木酒造が約20年前に世に送り出しました。スタンダードな味わいで香りが高く、旨味や酸味などの広がりが豊か、味のバランスが抜群。 SAKE COMPETITION 2019純米吟醸部門1位
7会津坂下豊國酒造學十郎基本に忠実に一切手抜きをしない酒造り。 SAKE COMPETITION 2019の吟醸部門でGOLD5位
8会津坂下曙酒造天明お客さま、蔵人、取引先みんなを繋げる「人と人を結ぶ酒」でありたいがモットー。旨味や甘味、酸味のバランスが絶妙な食中酒タイプ。 ワイングラスでおいしい日本酒アワード2019メイン部門・大吟醸部門の双方で最高金賞
9喜多方ほまれ酒造会津ほまれ目指しているのは、深みのある辛口。飲んだ後に湧き上がってくる押味を楽しめる。誰もが知っているフリーアナウンサー唐橋ゆみさんは蔵元のお嬢さん
10喜多方夢心酒造奈良萬原料も人もオール福島で本物の地酒を醸している蔵。新世代日本酒の先駆けであり、口に含んだ瞬間から新鮮な果実を思わせるジューシーな旨味が素晴らしい。
11喜多方大和川酒造酔右衛門爽快にして力強い風味が特徴。 日本酒度が高めなので辛口通にオススメ
12南会津国権酒造国権国権」はコクとほどよい酸味で、苦味のある味わい。「てふ」は柔らかさと後味のすっきり感に上品さがあり、女性にもおすすめ。全国新酒鑑評会では数多くの金賞受賞。
13南会津花泉酒造ロ万新たに誕生した「口万」は、地酒にこだわり抜いた酒。「うつくしま夢酵母」と名水「高清水」を用い、伝統のもち米四段仕込みで季節ごとの味を提案してます。
14天栄村松崎酒造廣戸川華やかな香りを持ちながらも穏やかで、程よい旨味と酸味を伴ったとてもバランスに優れた味わい。SAKE COMPETITION 2019純米酒部門でGOLD7位、7年連続新酒鑑評会金賞
15二本松大七酒造大七生酛造り一筋に豊潤な美酒を醸す。 白桃のような甘い香りと豊かなコクがあり、名実ともに、日本一の燗酒。 「第7回ものづくり日本大賞」において経済産業大臣賞を受賞。
16二本松人気酒造人気一「吟醸しか造らない、手造りでしか造らない」がコンセプト。クラマスター2019純米大吟醸部門プラチナ、2019世界酒蔵ランキング 7位。穏やかな吟醸香、軽快な中に手造りらしい芳醇さが特徴。
17二本松奥の松酒造奥の松越後杜氏の伝統の技と心を受け継ぐ妥協のない酒づくり。、おだやかな香りと深い旨味が特徴で、飲み飽きしない食中酒。 IWC2018では誰もが驚いたチャンピオン・サケを受賞
18郡山新井田本家自然酒すべての酒を「自然米」で仕込むLOHASな酒造りを目指しています。 雑味もなく口当たりは滑らかでほど良い酸味、旨みと甘みが残る後味の良さ。 クラマスター2019純米部門プラチナ
19矢吹大木大吉本店楽器正宗環境保全を指針に据え日本酒の可能性を追求。飲み飽きしない軽やかな味わいが人気で、コストパフォーマンスも抜群SAKE COMPETITION 2019の純米酒部門でGOLD5位
20古殿豊國酒造一歩己口に広がる甘味、旨味がわずかな渋味に感じられる飽きのこないお酒。 新酒鑑評会金賞は19年以降外したのは1回のみ。
21白河有賀醸造生粋左馬「一生の粋な酔いを」をモットーに有賀兄弟が醸すおいしいお酒。 左馬のフレッシュな味わいは若い方にお勧め。
22浪江鈴木酒造店磐木寿震災で蔵は消失今は山形で酒を醸す。ようやく2021晴れて浪江の港で酒を醸す酒はどんな味わいになるのでしょうか! 蔵元のオジサン(親戚)とはトラマサも縁があり、陰ながら応援してます。 
福島県の主要酒蔵と酒造りの特徴

福島のご当地グルメとお土産

福島の美味しいご当地グルメはこれ!『馬刺し』『円盤餃子』『ソースカツ丼』『こづゆ』

福島は、海産物のグルメは少なく、伝統の郷土料理などがとても美味しい土地柄です。 勿論、ご当地麺類の喜多方や白河のラーメンもいいでのですが、ここは日本酒にあうものを厳選してみました。

会津の馬刺し

会津では昔から親しまれている馬肉料理が名物で、会津は辛子味噌を薬味に使います。生の馬刺しは、力道山が遠征にきて食べたことから広まったとか。遠方からわざわざ食べに来るファンの方も多いんだそうです。

福島の円盤餃子

フライパンで円盤に並べて焼く、福島独自の円盤餃子。 にんにくは控えめで、何個でも食べられるあっさり味の餃子です。

ソースカツ丼

会津ではソースカツ丼を提供しているお店が200店舗以上と言われています。スタンダードなソースカツ丼と、ソースでカツを煮込んだ煮込みソースカツ丼の2種類があります。

会津郷土料理(こづゆ、棒タラ煮、ニシンの昆布巻き)

会津の郷土料理は全体的に素朴な味わい。派手さはありませんが、会津の素材をうまく取り入れていて、季節感や温もりを感じられます。

福島のお土産はこれで決定!『柏屋薄皮饅頭』『ゆべし』

代表銘菓『柏屋薄皮饅頭』は、岡山の大手まんぢゅう・東京の志ほせ饅頭と並んで、日本三大まんじゅうの1つに数えられています。 2017年には、日本ギフト大賞を受賞しています。

そしてもう一つ、『ゆべし』は誰にも喜んでもらえる素朴な味わいで、お土産に最適です。

トラマサが選ぶ福島県の日本酒ベスト8『飛露喜』『寫楽』『楽器正宗』『天明』『会津中将』『にいだしぜんしゅ・おだやか』『奈良萬』『会津娘』

さあお待たせしました。 福島のお酒おすすめベストセブンは次のとおり、お勧め理由も合わせて紹介します。

飛露喜

人気の高さゆえに入手が困難だと言われ、うま味と酸味のバランスのよい中辛口で上品な味わい。まさにど真ん中に構えた味わいで誰からも愛されるお酒です。

日本酒レビュー:『飛露喜 純米吟醸生詰』は綺麗に澄んだ上品な香りで、ふわっと広がる旨み味が見事

寫楽・会津宮泉

『写楽』は芳醇な香りと濃厚な味わいながら、すっきりとしたのど越しが特徴。また、『会津宮泉』は米のうま味とキレのある後味が楽しめます。入手困難な日本酒としても有名です。

日本酒レビュー:『寫楽純米酒』はフレッシュ感のあるキレイな果実味

楽器正宗・自然郷

比較的安いのに高級感を感じてしまう、口当たりの良いガス感と芳醇な旨みがたまらない一品です。純米酒、本醸造でもスイスイと飲める家呑み酒の大本命。

日本酒レビュー:『楽器正宗 純醸』は爽やかで飲み飽きしないタイプ、抜群のコストパフォーマンス

天明

料理を邪魔せずよりそうお酒として、やわらかい飲み口のお酒です。天明はうまみと甘み、そして酸味のバランスのとれた食中酒に最適です。

日本酒レビュー:『天明初夏の生セメ』は初夏に相応しいキレのある味わい

会津中将

昔ながらの手造り製法にこだわり、丁寧に醸された中辛口の日本酒です。ふわっと広がる柑橘系の香りが華やかで、キレのある軽快な飲み口とスッキリした後味です。

おだやか・にいだしぜんしゅ

自然のままのお米の芳醇な甘さを持つ『にいだしぜんしゅ』と、『おだやか』の二大ブランドを展開。豊饒なワインのような酸味の利いた、そして何よりも自然米のクリアな味わいが見事。

奈良萬

メロンのような吟醸香があり、淡麗辛口タイプのスッキリした味わいとなっており、それでいながら薄すぎずコメの旨味も感じる味わいが特徴です。

ベスト7の次点は『会津娘』です。 今年初飲みして、3本も飲み干したお気に入りです。

会津娘

シンプルでありながら、優しさや品格、上質が感じられる味わいを醸しています。ほんのりとした香りで、柔らかなお米の旨みがじんわり楽しめる純米酒がベスト。

福島の日本酒『会津娘 雪がすみの郷』は、霞のような綺麗な薄濁り!

まとめ

いかがでしたか。 さすがと言いますか7年連続金賞日本一は伊達じゃない。 

福島の日本酒は飲み飽きしない綺麗な味わい。 そして食事の邪魔をしないというよりは食事を盛り立てる彩鮮やかな酒もあれば、引き立て役の黒子の味わい!

広ーい福島には多様な味わいのお酒と肴がありますね。 世界が認める福島のお酒、恥ずかしながらの紹介でした。

それでは皆さん、今回はこの辺で失礼します。

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