山形の日本酒『出羽桜 ひやおろし山廃』は穏やかな香りと柔らかな旨み

出羽桜 山廃特別純米

皆さん、こんにちわ!

今回は、山形県天童市の『出羽桜 ひやおろし山廃』を紹介します。

『出羽桜』と言えば、誰もがイメージするのが『桜花吟醸酒』。 そうなんです、私が初めてフルーティで美味しいと感じた、思い入れのあるお酒なんです。 

最近では、IWC SAKE部門で2度のチャンピオン・サケに輝き、今や日本を代表するお酒に成長しています。 それにしても、山廃とは珍しいですね。

それでは早速ご紹介しましょう。 山形は天童の『出羽桜 ひやおろし山廃』どんな味わいなのでしょうか?

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『出羽桜 ひやおろし山廃』は、味わい深さと心地良い酸味、柔らかな旨み

『ひやおろし』は出羽桜では珍しい山廃造り、味が乗っています

《原料米》山形産米

《酵母》7号酵母

《精米歩合》55%

《日本酒度》不明、 

《アルコール度》17度

《仕込み》山廃 生詰

《お値段》 720ml 1485円(税込)

出羽桜酒造さんの醸すお酒はフルーティで澄んだお酒が多く、主に小川酵母(10号)や山形酵母が使われています。 

この『出羽桜ひやおろし山廃』は、『真澄』発祥の7号酵母で仕込まれています。 出羽桜にしては抑えた香りと綺麗なキレ味はこの7号酵母由来なのでしょう。 

また酒米には大吟醸クラスこそ山田錦や愛山が使用されていますが、山形県オリジナルの『出羽燦燦』『雪女神』『出羽の里』に拘った造りがされています。 

この酒米は不明ながらも、吟醸王国山形の酒米が生み出した柔らかく幅のある味わいと言えるでしょう。

生詰らしい穏やかな香り、口当たりは滑らかで円やかな味わい

この『出羽桜ひやおろし』は山廃の酒らしく、豊富な酸と旨味があり様々な味が凝縮されていますね。

実は出羽桜山廃純米酒は、先月の2020KURA MASTERにて金賞を受賞した優れものなんです。 熟成による穏やかな香りと、味が乗った旨みはさすがですね!

出羽桜酒造の吟醸酒は生で貯蔵し出荷前の火入れ、つまり『生貯』だそうですが、この『ひやおろし山廃』は火入れ後にタンクで貯蔵、夏を越えて秋口に卸す『生詰』です。 

こちら『生詰』の方が酒質が安定していますので、心地よい酸味と円やかな旨みが味わえますね!

出羽桜 ひやおろし山廃特別純米
 出羽桜 ひやおろし山廃の感想と評価
  • 穏やかな香り、口当たりは滑らかで円やかな味わい。 濃淳旨口系
  • 特別純米720ml 1485円は、家呑みとしてコスパ良しです。
  • 総合評点 8.2点   ※あくまでも私個人の感想です。

『2020秋限定の美味しいひやおろし』を、次の記事で特集していますので見て下さいね。

秋限定の旨みが増したおすすめの『ひやおろし』ベスト10はこれ!
秋に旨みが増すひやおろしベスト10は、『作ひやおろし』『出羽桜ひやおろし山廃』『五橋ひやおろし』『黒龍吟醸ひやおろし』『金雀秋上がり』『赤武純米ひやおろし』『真澄純米吟醸ひやおろし』『大七生酛純米』『富久長秋桜』『鼎純米吟醸秋上がり』です。
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山形の日本酒『出羽桜 山廃特別純米』と今夜の肴

『出羽桜 ひやおろし山廃』は秋まで熟成させることで、ジューシーでふくよかな味わいになっていますね。

そんな濃淳なお酒にピッタリな『チーズグラタン』は、秋の夜長の飲み会で受けそうですね。 熱燗で飲むと味わいが増しそうですね!

チーズグラタン

出羽桜酒造の紹介

日本酒が一番多く売れた時期は1974年で、これを境に日本酒の消費が下降線を辿り始め、専ら2級酒を醸す多くの地酒蔵は危機感を募らせ始めました。 

そこで『出羽桜酒造』さんは大手メーカーに対抗するために、敢えて級別審査を受けずに酒税の安い『無鑑査二級酒』として市販するという戦略に打って出ます。 

そのお酒が1980年に発売された『桜花吟醸酒』。 鑑評会用としてのみ造られていた香り高い吟醸酒を、一般消費者向けに『中吟』として発売、売れない筈はありません。 

やがて吟醸酒ブームが訪れ、『無鑑査二級酒』を販売する蔵も増えて、そして酒税の『級別制度』は『特定名称制度』へと変遷していくのです。 

『出羽桜酒造』さんが吟醸酒のパイオニアとは呼ばれる所以ですね。

トラマサ
トラマサ

この『無鑑査二級酒』戦略を初めて行ったのは宮城の『一ノ蔵無鑑査本醸造』で、1977年に発売されているね。 国税の税金搾り取り政策が、安くて美味しい酒造りを目指す地方蔵を苦しめていたってことか?

出羽桜酒造さんの酒造りのモットーは、一に『吟醸』二に『地元愛』三に『品質』とか。 『吟醸を世界の言葉に』のキャッチフレーズよろしく、世界30か国、60都市に販路が広がっているそうです。

いくら受賞歴を連ね世界一になろうとも、地元で合格点をもらえる酒、地元の人から熱い支持を頂くことを第一としているとか。 まさに地酒の理念が貫かれていますね。

また品質管理面での特徴は、およそ100万本(1.8ℓ換算)貯蔵可能な低温冷蔵庫を保有しています。 

そしてお酒の酸化を防ぐ膜脱酸素装置を業界で初めて導入するなど、搾りたてのフレッシュな味わいを年間を通して出荷可能にしていることでしょう。 

出羽桜純米酒と桜花吟醸酒
 出羽桜酒造の概要
  • 1892年、初代仲野清次郎氏が分家し酒蔵として創業。 四代目現社長仲野益美氏は東京農大卒で、自ら仕込みをし全行程に携わる。
  • 地元に根ざした品質第一の酒造りが方針。 代表的な銘柄に桜花吟醸酒、雪漫々の他にも様々なお酒を展開する。 輸出も世界30か国以上に販路を広げ、地酒業界のリーダー的存在。
  • 売上高 17億8,600万円(2018年9月)。従業員66名。
  • 全国新酒鑑評会では2012~2019の間、8度の金賞受賞。
  • SAKE COMPETITIONでは、2008 純米大吟醸「出羽桜一路」、2016 純米酒「出羽桜出羽の里」で2度のチャンピオン・サケ受賞と、見事の一言。
  • 2020KURA MASTERにて山廃純米酒、純米大吟醸、スパークリングで金賞。
  • 酒造見学は平日可。要予約。無料。

まとめ

出羽桜の名称は、地元天童の舞鶴山の美しい桜にちなんで名付けられたそうです。 吟醸酒のラベルには『ここに出羽の花が咲く』と、満開の花びらに添え書きがしてあります。 

地元愛溢れるメッセージに、雪国の桜咲く春を待ち焦がれるフアンも多いのではないでしょうか。

そうそう、山形と言えば秋の風物詩『芋煮』。 具材はその土地で変わり牛肉や豚肉であったり、各家庭でも思い思いの味付けで楽しまれているとか。 

秋晴れの河原や公園で、秋の収穫のお祝いや慰労にお酒と芋煮は欠かせませんね。

出羽桜には、『吟醸缶』(180ml)もあり、宴にそして酒旅にピッタリですね。 皆さんも鞄に2つ入れて出かけましょう。 なぜ2つなんだって? 旅には必ず出会いがありますから。 

それに1つで足りますか、直ぐに無くなって泣きを見ますよ。 プラスワンです!

それでは皆さん、今回はこれで失礼します。

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