日本酒ファンの皆さんこんにちは!
今回は、群馬県館林の『尾瀬の雪解けMANHATTAN』を紹介します。
群馬の高原湿原・尾瀬の名を冠し、その清冽なイメージで日本でも屈指の高精白の日本酒を醸す『龍神酒造』さん。
さて『尾瀬の雪解けMANHATTAN』、一体どんな味わいなんでしょうか?
『尾瀬の雪解けMANHATTAN』は、繊細で綺麗な味わい
高層湿原の清冽な雪解け水をイメージさせる味わい
群馬県と福島県、さらには新潟県の県境にまたがる尾瀬。 その清冽な雪解け水は、北は只見川・南は片品川となり、ともに日本有数の大河へとつながります。
ところで館林は群馬県の東端にあって市域の北には渡良瀬川などが流れており、その水脈は尾瀬と言うよりは手前の赤城山かと思われます。
龍神酒造さんでは、かってこの地に湧いていた『龍神の井戸』の傍で地下180mより汲み上げる軟水の伏流水を仕込水としています。
《原料米》『五万石』20%、『八反錦』80%
《精米歩合》50%
《酵母》-
《日本酒度》- 《酸度》-
《アルコール度》16度
《造り》純米大吟醸・生詰め
《お値段》1800 ml 3740円
《製造》2022年4月
『龍神酒造』さんの原料米は、すべて契約農家や生産者団体との取引で購入し、蔵内で自家精米されています。
通常のラインアップにはないこのお酒は、麹米(20%)を五百万石で、掛米(80%)を八反錦という珍しい組み合わせで醸されています。
そのせいか、透明感のあるオゼユキらしい綺麗な味わいがよく出ています。
穏やかな吟醸香に、繊細できめの細かい綺麗な味わい。 なめらかで軽快な切れ味とフルーティーな甘みがよくバランスしていますね。
透明感があって、綺麗に切れていく。 お酒はニューヨーク向けだけど、高層ビルならぬ群馬の高層湿原の空気と水を感じさせる造りだね!!
『尾瀬の雪解けMANHATTAN』と今夜の肴
尾瀬の雪解けは、まもなく水芭蕉の季節を呼んでいるのでしょうか?
そしてその山々も間もなく、山菜の季節。 タラの芽やコシアブラの苦味は、日本酒とよく合いますね!!
『龍神酒造』の紹介
『龍神酒造』さんの創業は1597年(慶長2年)。 毛塚大膳守が『龍神の井戸』を掘り当て、代々毛塚家に伝わっていた酒造りを本格的に始めたのが始まりだとか。
そしてあまりにも良い酒ができたので、時の五代将軍徳川綱吉侯に献上したところ、『龍神』の銘をたまわったそうです。
さらに時が経ち1980年代の吟醸酒ブーム。 華やかな芳香の9号酵母と軽快な酒質の10号酵母を掛け合わせた13号酵母を使うなど、洗練された味わいで一躍注目を集めます。
また群馬県は隣県の新潟や長野からの杜氏集団による酒造りが主流でしたが、栃木・埼玉との県境にある当蔵は、南部流による酒造り。
現在は、その造りを会得した社員で酒造りが行われており、過去には南部杜氏鑑評会で1位になったこともあるそうです。
特徴は何といっても、全量限定吸水や手磨き洗米などの丁寧な原料処理で、雑味のない米の旨みとキレ味には定評があります。
一方で、自家精米機やパストライザー、サーマルタンクの導入などの設備投資も積極的におこなわれ、近年ではコンテスト上位の常連となっています。
まとめ
昔ながらの『尾瀬の雪解け』のデザインは、漢字表記のラベルを酒米違いで色分けするのみの地味なイメージ。
一方の『ハロウィン』や『ゆきだるま』等の季節限定酒のラインナップは、一皮むけた現代的なアピール。
ナントこのお酒は、本来はマンハッタン地区の和食・割烹店での提供を前提に企画された商品なんだそうです。 道理で表ラベルはド派手!!
そして酒米に五百万石と八反錦を使ってるので、裏ラベルでは『#万八反』⇒『#マンハッタン』ともじり、こちらは国内向けのダジャレなのでしょうか?
それでは皆さん、今回はこれで失礼します。 今回も、最後までお読みいただきありがとうございました。