皆さん、こんにちわ!
7月の会津坂下酒蔵巡りの旅では、蔵の目前にある地元酒店でも在庫がない幻の酒『飛露喜』でした。
お盆休み明けに行きつけの酒店にいきますと、『お一人様一本で』の張り紙を見つけました。 去年は黒ラベルの『飛露喜純米吟醸』でしたが、今回はなんと『飛露喜 特別純米』です。
それでは早速ご紹介しましょう。 幻の酒『飛露喜 特別純米』どんな味わいなのでしょうか?
『飛露喜 特別純米』はまさに日本酒のど真ん中を目指した最上級の味わい
このお酒こそが『The 飛露喜』といえるキレの良さ抜群!
昨年紹介した『飛露喜 純米吟醸』もそうでしたが、 この特別純米の麹米も兵庫県産特A『山田錦』で、掛米が地元産20キロ圏内の『五百万石』 で醸されています。
そして精米歩合は55%と、僅か5%の違い。 今年は純米吟醸50%をすでに2回頂いていますが、やはり5%の違いは、トロットした米の旨みとそして最後の辛みが少し感じらます。
廣木酒造さんでは、糠切れをよくするために気泡で洗う洗米機が導入されていますが、本当に綺麗な透明感のあるお酒に仕上がっています。
大事な仕込み水は、なんと水道水をフィルターでろ過して使っているとか。 じつは、坂下町の井戸水は鉄分が多いので、近くの2蔵もそうしているそうです。
《原料米》麹米『山田錦』/掛米『五百万石』
《精米歩合》55%
《酵母》-
《日本酒度》+3 《酸度》1.5
《アルコール度》16度
《造り》特別純米/生詰
《お値段》1800 ml 2860円
《製造》2021年8月
それから醪は槽で搾られていますが、最適なタイミングで絞るために槽は2つ用意してあるそうです。
またこの特別純米は、1度加熱殺菌し飲み頃になるまで蔵で熟成されています。 いわゆる生詰めですが、基本的には2月と8月の秋口に出荷されます。
それでも生詰めながら甘い果実を連想される香りがあり、そしてすっきりした透明感の中に感じる米の旨みがあります。
飛露喜のラインナップ紹介
『飛露喜』の柔らかい味わいの枠組みの中には、ふくらみを持つ甘さや旨みが静かに溶け込んでいます。
そして、何よりもさりげなくふくよかな含み香が、飛露喜の味わいの豊かさをよく表しているのではないでしょうか。
幻と化している『飛露喜』の主なラインナップを以下に紹介しますので、店頭で見かけたら参考にしてみてください。
銘柄/種別 | 特徴/味わい |
飛露喜かすみ酒/無濾過生原酒 | 搾りたての新酒の上澄みだけを詰めています。すっきりとした後味でありながら、独特のお米感や甘みが美味しいお酒です。 |
飛露喜特別純米/無濾過生原酒 | 無濾過生原酒の元祖。フレッシュさ、フルーティさを持ちながらもガツンとパンチの効いたお酒です。 |
飛露喜特別純米/ 特別純米火入れ | 通年で手に入る嬉しい定番のお酒。お米のうまみと日本酒らしい華やかな香りが特徴的です。 |
飛露喜純米吟醸黒ラベル/火入れ | 丸さを感じられるようなバランス感覚のよいお酒です。特に特徴的なのは、スッと抜けるような後味の綺麗なお酒です。 |
飛露喜純米大吟醸/火入れ | 米のうまみを残しながらもクリアな味わい、少し強めの酸味でついついもう一杯と手がでます。 |
福島の日本酒『飛露喜 特別純米』と今夜の肴
『飛露喜』は呑み飽きしないお酒の代表とも言えます。 とくにこの特別純米は和食との相性は抜群です。
山菜の天ぷらや白身魚のお刺身などは特に、お互いに引き立て合う味わいですね。
福島の『廣木酒造本店』の紹介
今年の夏何回目かの会津行となりましたが、初めて会津坂下の酒蔵に行きました。 町には、旧街道沿いに『廣木酒造本店』『曙酒造』『豊國酒造』の3軒があります。
残念ながら今は酒蔵見学は出来ませんので、近くの『五ノ井酒店』に寄って見ますが、飛露喜はなくて地元ブランドの『泉川』が、おひとり様1本迄。
蔵元の廣木健司さんが目指す酒は、 濃密な透明感のある存在感のある酒なんだそうです。 そしてそれは、『人生に寄り添う酒』であってほしい。
たとえば、嫁さんをもらいに実家に挨拶に持っていく酒であり、それはブランド価値もあって、特別な日に選ぶ酒であり、一緒に飲んで旨い酒なんだそうです。
そして思い出に残る。 そんな人生の節目に選んで頂ける酒を目指しているそうです。
まとめ
廃業をも覚悟した時期のTV放映で東京の有名酒店から支援の電話が入り、そこで持ち込んだお酒の味わいは新潟の酒を模した『淡麗辛口』。
しかし個性のない『薄っぺら』な酒は見事に不合格。 翌年、これならと健司さんが納得した『生まれたてのフレッシュな生酒(無濾過生原酒)』が大評判となります。
健司さんがベンチマークしたのは日本酒ではなく、なんと辛口白ワインの最高峰『シャブリ レクロ』なんだそうです。
昨今の甘口系のお酒が多い中にあって、SAKE COMPETITIONでも評価の高い『飛露喜』のやや辛な透明感のある味わいはこれから来てるんですね!
それでは皆さん、今回はこれで失礼します。