皆さん、こんばんわ!
梅雨入りしたばかりなのにどっさりと雨が降って、そしてジメジメ通り越してムシムシ、気分はすっかりブルーになっていませんか?
そこで今夜は『雨に咲く花』って訳ではないんですが、今や埼玉県の代表銘柄に成長した『花陽浴』が、地元の酒屋さんにて純米大吟醸と純米吟醸が手に入りましたのでご紹介します。
さて、今や入手しにくい超人気酒となった『花陽浴』ですが、どんな味わいなんでしょうか?
『花陽浴 純米大吟醸 吟風』は意外やスッキリした味わい!

《原料米》吟風100%
《精米歩合》48%
《日本酒度・酸度》表示なし
《アルコール度》16度
《値段》 1800m l 3900円(税込)
特長 花陽浴 吟風は北海道産の酒米、口当たり滑らかスッキリとした味わい
酒米の『吟風』は平成12年に北海道の酒造用奨励品種に登録され、以来全国9位の生産量となっています。(平成30年酒造好適米生産量推計:農林水産省より)
心白が大きく吸収性が高い一方で、雑味の原因になるタンパク質の含有率が多いとされています。
香りはフルーツ様の香りですがいつもより控えめです。 口に含むと「花陽浴」らしい濃厚な甘さはなく、苦みが先に立ちました。
滑らかな口当たりですが、辛みも少しあり酸味もあります。 バランスよく仕上がっていますが・・・
酒米による酒質への影響が大きいのでしょうか? いつもの濃淳なパンチがないです。 酵母の酒類は不明ですが、相性が良くないのかもしれません。
山形の上喜元さんも、この酒米と酵母のセッティングに苦労されていたみたいですね。

「花陽浴」シリーズとしては、初めて醸す酒米のようです。濃淳な甘さベタベタでない、新しいスタイルに挑戦したのかな、これからに期待です・・・

『花陽浴 純米吟醸 山田錦 無濾過生原酒』は華やかな香り、お米の甘旨みと酸味が締める!

《原料米》山田錦100%
《精米歩合》55%
《日本酒度・酸度》表示なし
《アルコール度》16度
《お値段》 1800ml 3600円(税込)
特長 『花陽浴 純米吟醸 山田錦』は果実感いっぱいの上立香
『花陽浴 純米吟醸 山田錦 無濾過生原酒』は、果実味溢れるとてもジューシーな薫酒です。 最初の上立香は甘く華やかフルーティーです。 袋吊りなので香りが綺麗に立ち上がっているのでしょうね。
味わいは、華やかで濃厚な甘酸味がバランスよく滑り込んできます。
2日目になると、香りや甘旨味が増したようで、バランスがさらに良くなってきました。
でも、例年のような香りと旨みがイマイチ伝わってこないかな。

『花陽浴』と今夜の肴
今夜の日本酒『花陽浴』と合わせる肴は、『ほやの酢の物』と『銀鱈の焼き物』です。
『花陽浴』はとてもフルーティな香りのお酒ですので、ほやは磯の香りを抑えた酢の物で頂きました。 また銀鱈の焼き物は皮付きの脂身で、お酒がさらに進みました。
『花陽浴』は食中酒というよりは食前酒なので、お酒の邪魔をしない肴がいいですね。
ほやの酢の物 銀だらの焼き物
南陽醸造の紹介とまとめ
南陽醸造さんは、埼玉県羽生市利根川の近くにあります。 荒川水系と利根川水系が入り混じった伏流水で軟水です。
若き5代目蔵元須永崇春さんと、その実姉渡辺夫婦の三名で「花陽浴」を醸されてます。 手間を惜しまず一切の妥協なく、伝統的手法を守りつつも最先端の技術を追求されているそうです。
主要銘柄は、濃淳な味わいのある『花陽浴』と、爽やかな地元向けの純米酒『藍の郷』の2シリーズ。
『花陽浴』の酒米は、山田錦、五百万石、美山錦、備前雄町、八反錦などの主要な酒米に加えて、地元酒米の「さけ武蔵」が使われています。
ネーミングですが、『太陽の陽ざしをたくさん浴びて大輪の花を咲かそう!』ということらしいです。 ラベルもガラスタイル用のモザイク柄で酒米ごとの色分け、素敵ですね。

「花陽浴」は特約店も少なく流通量が限定的なので、ネットでは高額な値段がついています。 ですから、上記Webにある特約店か蔵元で購入することをお勧めします。
ネット社会の情報は、飲み手の欲望を増幅する怖さがあります。3000円前後で美味しいお酒は他にも沢山ありますから、自分の舌を信じて、お財布を確認しながら飲みたいものですね。
それでは、今夜はこの辺で失礼します。